Netflix『火花』は歴史に残る傑作ドラマだ。

数あるNetflixオリジナル作品の中でも特におすすめしたいドラマ。それは『火花』です
お笑い芸人をテーマにした心に響くストーリー、主役の林遣都さんを始めとした圧倒的な演技力のぶつかり合い
このドラマを見ずして人生を終えるのは勿体ないかも!

ドラマ『火花』

お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹の芥川賞受賞作を、林遣都、波岡一喜ら出演で映画化した青春ドラマ。
漫才の世界に飛び込んだものの結果を出せずにいる男と先輩芸人を通して、厳しいお笑いの世界で切磋琢磨する若者たちの姿を描く。

あらすじ

徳永は、お笑いコンビ「スパークス」としてデビューを果たすものの、一向に売れる気配がなかった。
ある日、営業に出掛けた熱海の花火大会で先輩芸人の神谷と知り合う。
徳永はお笑いコンビ「あほんだら」としてステージに立った神谷が見せた型破りな漫才に衝撃を受ける。そこで徳永が神谷に弟子入りを願い出ると……。


映像美


地上波のドラマでは考えられないスケールの製作費、制作環境を与えられると有名なネトフリですが、『火花』でもその特徴が存分に生かされています。
第1話で主人公・徳永が先輩芸人・神谷と出会うきっかけとなった熱海での映像美は見事!
特に花火が打ち上げられる中でぶっ飛んだ漫才をする神谷を描いたシーンから花火を上から撮り下ろすシーンまでの流れの美しさはドラマ史に残るレベルです。

本作は終始映像に“カラーグレーディング”と呼ばれる加工を施しており、日本のドラマにありがちな安っぽい感じが皆無なのも素晴らしいポイント。おそらくカメラも24fpsのモノを使っているので、画面全体に余韻が残り、儚げでありながら熱い青春ドラマが演出されているのです。
言わば10時間の上質な映画を観ている感覚。もうこの時点で『火花』の虜になっている人も多いでしょう

完璧に近いストーリー・演出


この世に「完璧な物語」など存在しないことは重々承知しています。
それでも私はこの『火花』を完璧だと言い切りたい。
お笑いに人生をかけたが、様々な困難にぶち当たり、それを乗り越えたと思ったら違う壁にぶつかる…
これってお笑い芸人じゃなくても、誰の人生にだって当てはまる人生論だと思うんです。
小さい希望を求めてやっと掴んだのに、違う種類の絶望が追いかけてくる。この人生の山と谷をドラマ『火花』は完璧に演出していました。

特にラスト3話が個人的に一番お気に入りです。冗談抜きでずっと泣いていました。泣かせに掛かる作品でありがちな「ほら!ここで感動して!」みたいなBGMもないのに

スパークスというお笑いコンビの生き様、徳永という男の生き様が全て詰まった最終話に関しては文句のつけようがありません。
この記事を書きながらも思い出して号泣中です

まるでお笑い芸人に密着したドキュメンタリーを観賞しているような感覚に陥り、思わず見入ってしまうこと必至!

芸人ってカッコいい


笑いに命を賭ける人間がここまでカッコいいとは思いませんでした。がむしゃらになって馬鹿なことをする素晴らしさ、人間としてのカッコよさを火花を観ることで感じました。

ここで伝えたいのが「ワザとカッコよく描いてない」という点
漫才シーンやギャグシーンをスタイリッシュに見せて「どや、カッコええやろ?」みたいな感じが一切ないのです。
作られたカッコよさではなく、芸人のリアリティを追求した演出が結果として“本当のカッコよさ”を感じる要因になっています

誰かの前で全力でバカなことをするって滅茶苦茶かっこいいんだなあ…

愛したくなるキャラ達


本作の主要キャストをまとめると
徳永太歩(演:林遣都)
神谷才蔵(演:浪岡一喜)
山下真人(演:好井まさお)
宮野真樹(演:門脇麦)
この4人が中心となるのですが、全員が最高に人間臭くて大好きです
人物の良いところ・悪いところを隠すことなく見せてくれるので、ドラマの話数が進むほど愛着が湧き憎めない存在となっていました
特に神谷の恋人である真樹さんには心を撃ち抜かれちゃいます。良い子なんだけど…優しすぎるよ真樹さん!

その他登場するキャラも絶妙に“いそうでいなそう”な個性を持った人たちばかり
キャラの造形づくりに関してはビジュアル・内面含めて隙が無いです。

林遣都という役者


先に言っておくと、火花に出てくる役者さんは全員素晴らしい演技です!しかし、この大傑作は主役の林遣都さんが魅せる圧倒的演技力が無ければ成立しない!

演技が上手い人のことをよく“憑依型の俳優”と表現しますが、林遣都さんは今まで見てきた俳優さんの中で一番憑依していたと思います。
いや、憑依というよりは完全に「徳永」でした。

林遣都が演じているということを忘れてしまうレベルで“徳永”という男になり切っています。
『火花』を何度も見るほど、林遣都さんが世界に馴染みすぎて役者に見えないのです
漫才のレベルも話数が進むごとに上がっていくのが目に見えて分かりますし、あの画面にいたのは絶対に林遣都ではなく“徳永太歩”でした

正直私は林遣都さんが出演している作品をあまり見てきませんでした。中学生の時に野球部の友達と観た『バッテリー』くらいです
私がアホでした。こんなに素晴らしい役者だったなんて…!!『火花』を観た後はしばらく林遣都が出ている作品ばかり見ちゃいました。

『火花』を観て以来「日本で一番演技上手い役者って誰だと思う?」と友人に聞かれたら「そりゃ林遣都だよ」と堂々答えています

関連記事:林遣都の個性が光るおすすめ映画10選!

人生にバッドエンドはない

人生の泥臭い部分を映し出したからこそ見える美しさに心が奪われること必至の傑作ドラマ『火花』
スローなテンポと静かな雰囲気が合わない人もいるかもしれません。しかし、人生なんてそんなものです。だからこそ一瞬の熱さが恋しくて美しくて堪らないのでしょう。

絶対に地上波では制作できなかったであろうこのドラマは、間違いなく日本のドラマ史に残る名作です。

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