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貴方は何本観た?シネマプレスが選ぶ2018ベストムービーベスト10!

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2018年もたくさんの映画が公開されました。
ということで今回はシネマプレスが選ぶ“ベストムービー in 2018”を大発表!
心に残る名作の数々をご覧あれ!

10位『来る』

見どころ・あらすじ

第22回日本ホラー小説大賞に輝いた澤村伊智の小説「ぼぎわんが、来る」を、『告白』などの中島哲也監督が映画化。謎の訪問者をきっかけに起こる奇妙な出来事を描く。

幸せな新婚生活を送る田原秀樹(妻夫木聡)は、勤務先に自分を訪ねて来客があったと聞かされる。取り次いだ後輩によると「チサさんの件で」と話していたというが、それはこれから生まれてくる娘の名前で、自分と妻の香奈(黒木華)しか知らないはずだった。そして訪問者と応対した後輩が亡くなってしまう。2年後、秀樹の周囲でミステリアスな出来事が起こり始め......。

これぞ中島哲也

ホラー小説界きっての快作を映像化した本作。独特なセンスで知られる巨匠・中島哲也がメガホンを取ることでどんな作品になるのか。非常に楽しみにしていた方も多いだろう。
蓋を開ければ見事なエンターテイメント映画として成り立っていた。
「ホラー映画か?」と問われれば疑問符が残る部分もあるが、スクリーン上で起こる怪奇現象と登場する“イカれた奴ら”は紛れもなく不気味で恐ろしかった。

ぼきわんという怪物がメインになると思わせておきながら、この映画は「人間が持つ恐ろしさ」を描いてしまったのだ。
昨今の中島哲也が徹底して描く性悪説的なアプローチも見事。彼にしか描けない色彩センスも相まって極上の映像体験を我々に提供してくれた。

9位『ヘレディタリー/継承』

見どころ・あらすじ

家長の死後、遺された家族が想像を超えた恐怖に襲われるホラー。
『ムーンライト』『レディ・バード』などで知られる映画スタジオA24が製作している。

ある日、グラハム家の家長エレンがこの世を去る。娘のアニーは、母に複雑な感情を抱きつつも、残された家族と一緒に葬儀を行う。
エレンが亡くなった悲しみを乗り越えようとするグラハム家では、不思議な光が部屋を走ったり、暗闇に誰かの気配がしたりするなど不可解な現象が起こる。

史上最恐のホラーとの呼び声は嘘じゃなかった

本作は“悪魔”をテーマにしたホラー映画である。その意味では『エクソシスト』や「オーメン」といったキリスト教が絡む名作の流れを汲んだ恐怖映画と言えるが、『ヘレディタリー』は一味違う。

悪魔祓いのようなヒーロー的存在がいないことによって、視聴者が安堵する場面がほぼないのだ。
ミステリー要素を含んだストーリー、不気味な物陰など不穏な雰囲気を漂わせながら〆はトラウマ必至のスプラッタ…
一切手を緩めない恐怖の連鎖は観ている者全員を絶望の淵へと追い込むだろう。
いや、悪魔教への知識が深ければ深いほど本作は観る者の心を蝕むのかもしれない。最恐の体験をしたいのなら悪魔の予習をしておくことをおすすめしよう。

8位『生きてるだけで、愛。』

見どころ・あらすじ

小説家、劇作家など多彩な活動をしている本谷有希子の小説を原作にしたドラマ。感情を制御できない女と、恋人である彼女と真摯に向き合わない男の姿を見つめる。

過眠症で引きこもり気味の寧子(趣里)は、恋人でゴシップ雑誌の編集部勤務の津奈木(菅田将暉)と一緒に住んでいる。感情のコントロールが苦手な彼女は、そういう自分に本気で向き合おうとしない津奈木に苛立っていた。
ある日、津奈木の元恋人の安堂(仲里依紗)が現れ、寧子を追い出すために、勝手にカフェバーのアルバイトを決める。渋々働きだした寧子だが、少しずつ店の人に心を開くようになり......。

圧倒的演技力

本作の魅力を説明するのは簡単だ。ズバリ「趣里の演技力」これに尽きるだろう。
もちろんその他のキャストも素晴らしい演技力を見せてくれたが、趣里に関しては良い意味で浮いていた。

狂気を表現する方法として異常な言動を取ったり、白目をむいてみたりするなどが挙げられる。しかし、趣里はそんな分かりやすい方法で狂気を表現しなかった。
一歩間違えば日常をはみ出してどこかに行ってしまいそうなギリギリの浮遊感を独特の存在感と表情で完璧に演じきってみせたのだ。
何のお世辞も抜きで今年イチの快演だったと言える。

愛の形を求めて彷徨い続けるリアルな男女と彼らを取り巻くというよりは見守る周りの人々。
心に響く人は選ぶかもしれないが、間違いなく多くの現代人が共感するであろう傑作邦画が誕生した瞬間を目の当たりに出来たことに感謝したい。

温度が低めな菅田将暉も最高だった

7位『私は、マリア・カラス』

見どころ・あらすじ

一世を風靡したソプラノ歌手マリア・カラスの言葉と歌で構成されたドキュメンタリー。マリアがつづった自叙伝の内容と未公開の手紙、プライベート映像や音源などで彼女の実像を浮き彫りにする。

マリア・カラスは1923年、ニューヨークで生まれた。いち早く娘の才能に気づいた野心家の母親は、彼女を歌手にすると心に決める。マリアが13歳になった1937年に、家族でギリシャに移住し、17歳以上でなければ入学できないにもかかわらず、年齢を詐称してアテネ音楽院に合格したマリアはスペイン人の恩師と出会う。

余計なものを省いたドキュメンタリー

淡々と事実だけを並べたドキュメンタリーというのは意外と少ない。大抵はナレーションがついていたり、よく知らない関係者のインタビューが挟まれたりするものだ。
その中で本作は異彩を放っていたと言っても過言ではないだろう。

天性の歌声を持ちながらも難しい気性で知られた“マリア・カラス”というレジェンドの波乱万丈な生き様を見せつけられる114分間。
彼女の人生を追体験することで得られる感覚は言葉では上手く表せない感動があった。
まさに「動く資料館」とでも言うべき傑作ドキュメンタリーだ

ひたすらに圧倒される歌声を聴いたら最後、この映画を批判する気なんて大木無くなってしまう。

6位『search/サーチ』

見どころ・あらすじ

『スター・トレック』シリーズなどのジョン・チョーを主演に迎えたサスペンス。失踪した娘を捜すために彼女のパソコンを操作する父親の姿を描く。
パソコンの画面の中で全てのストーリーが展開する。

ある日、デビッド(ジョン・チョー)の16歳の娘マーゴットが突然姿を消す。行方不明事件として捜査が行われるが、家出なのか誘拐なのか不明のまま37時間が経過する。
娘の生存を信じるデビッドは、マーゴットのパソコンでInstagramなどのSNSにログインする。そこで彼が見たのは、自分が知らなかった娘の一面だった。

すべてがPC画面

何の偽りもなく、全てのストーリーがPC画面上で展開される。さらにSNSを軸に事件が動き出すとなれば現代人が食いつかない理由がない。

親に見せている顔・友人に見せている顔・自分しか知らない自分の顔
様々な性格を使い分けながら生活している人は沢山いると思う。本作はそんな人の脳内に直接訴えかけてくるような内容となっており、終始目が離せなかった。

サスペンス・ミステリーものとしてもツッコミどころがほぼなく、完璧に近いストーリー展開を見せてくれたのも称賛すべきポイントだろう。
斬新なアイディアで見せる王道展開は観客が飽きる時間を一切与えない。
二転三転どころで済まない“娘を巡るストーリー”は誰に感情移入するかにもよって感想が全く変わってきそうなのも面白い点だ。

「すべてがPC画面で展開される」という奇抜なアイディアだけで終わらないところに本作の魅力が詰まっている。

5位『寝ても覚めても』

見どころ・あらすじ

第32回野間文芸新人賞に輝いた柴崎友香の小説を映画化したラブストーリー。突然行方をくらました恋人を忘れられずにいる女性が、彼とうり二つの男性と出会って揺れ動くさまを追う。

麦(東出昌大)と朝子(唐田えりか)は恋に落ちるが、麦は彼女の前から突然居なくなってしまう。
それから2年がたち、彼女は麦との思い出が残る大阪を離れて東京で暮らし始める。ある日、麦と外見はそっくりだが性格の違う亮平(東出昌大)と出会う。麦のことを忘れられないがゆえに彼を避けていたが、一方の亮平はそんな彼女に強く惹かれる。亮平と接するうちに彼に惹かれていく朝子だったが......。

芸術的世界観

想像してほしい。
「愛する人と見た目が全く一緒、でも性格が丸っきり違う」
こんな人が目の前に現れたらどうするか…。しかも愛する人は失踪中ときたもんだ。

道徳的に言えば「見た目だけで人を判断するのはダメ」となるのだろうが、果たして人間とはそこまで綺麗な生き物なのだろうか。
見た目が同じで性格が違う人を同じように愛せるかどうかというある種の“踏み込んではいけない領域”を描き切った本作に賛辞を送りたい。

フランス映画のような静かで叙情的な雰囲気は人を選ぶところだろうが、ハマる人はとことんハマってしまう魅力が詰まった作品だ。
主役の唐田えりかに感情移入できるかどうかで本作の評価は決まってくるだろう。ただ単に棒読みで酷い演技と捉えるのは少しばかり勿体ない。
掴みどころがなく優柔不断な女性を演じるという点で唐田えりか氏はベストチョイスだったと思う。

「自分は恋愛のかたちを決めつけている」と気付かされた秀作。

4位『アリー/スター誕生』

見どころ・あらすじ

ブラッドリー・クーパーが監督と製作を担当し、数々のヒット曲で知られるアーティストのレディー・ガガが主演を務めたドラマ。
スター歌手に才能を見いだされた女性が、スターダムへと上り詰める姿が描かれる。

昼はウエイトレスとして働き、夜はバーで歌っているアリー(レディー・ガガ)は、歌手になる夢を抱きながらも自分に自信が持てなかった。
ある日、ひょんなことから出会った世界的シンガーのジャクソン(ブラッドリー・クーパー)から歌を高く評価される。アリーは彼に導かれてスター歌手への階段を上り始め、やがて二人は愛し合うようになるが、ピークを過ぎたジャクソンは、徐々に歌う力を失っていく。

これぞエンターテイメント映画

才能はあるがくすぶっているヒロインがスターになる。しかし、そのきっかけをくれた大スター歌手は転落の道を歩もうとしていた…
何度もリメイクされた作品だから仕方ないことではあるが、本作は至ってベタな作り・展開を見せてくる。
元となる映画を観たことがない人でも最初の30分で後々の展開が全て分かってしまうだろう。しかし、それで良いじゃないか。
「ベタで何が悪い!」と本作は我々に訴えているように見えた。

ブラッドリー・クーパーが監督と主演を務めるということで、自身をどう魅せるかに注目していたが、見事なバランスでキャラクターを表現していたと思う。
ヒロインのアリーだけが目立つ物語ではなく、きちんとジャクソンの物語にもなっていることに拍手を送りたい。

現実世界で大スターであるレディー・ガガがくすぶっている女性を演じることに多少ムリは感じたが、歌ってしまえば何のその。
圧倒的な歌唱力と存在感を目の当たりにした時点で我々はこの映画に感服するしかないのだ。

3位『ボヘミアン・ラプソディ』

見どころ・あらすじ

数々の名曲で知られるロックバンド、クイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーの伝記ドラマ。華々しい軌跡の裏の知られざる真実を映す。

1970年のロンドン。ルックスや複雑な出自に劣等感を抱くフレディ・マーキュリー(ラミ・マレック)は、ボーカルが脱退したというブライアン・メイ(グウィリム・リー)とロジャー・テイラー(ベン・ハーディ)のバンドに自分を売り込む。
類いまれな歌声に心を奪われた二人は彼をバンドに迎え、さらにジョン・ディーコン(ジョー・マッゼロ)も加わってクイーンとして活動する。
やがて「キラー・クイーン」のヒットによってスターダムにのし上がるが、フレディはスキャンダル報道やメンバーとの衝突に苦しむ。

最高のライブ

伝記映画とは難しい。少し脚色を加えただけで「史実と違う!」や「感情移入できない!」などと言ったクレームが寄せられてしまうからだ。
本作でも同じような不満を述べるユーザーは一定数いる。しかし、私はこの作品にケチをつけることが出来ない。
大スクリーンであんなに素晴らしいライブを見せられたらそれまで抱えていた不満なんて吹っ飛ぶに決まっているからだ。

映画史に残るであろうラスト30分間をスクリーンで観賞できたことに感謝したい。
大声で叫びたくなる映画なんて久しぶりだ。

足を鳴らし、声を枯らしてフレディ・マーキュリーになりきるのも良し。感動的な人生ドラマに浸るのも良し。

エンタメ作品として非の打ちどころが一切見当たらない

2位『レディ・プレイヤー1』

見どころ・あらすじ

スティーヴン・スピルバーグがアーネスト・クラインの小説を映画化した、仮想ネットワークシステムの謎を探る高校生の活躍を描くSFアドベンチャー。

2045年、人類は思い浮かんだ夢が実現するVRワールド「オアシス」で生活していた。ある日、オアシスの創設者の遺言が発表される。
その内容は、オアシスの三つの謎を解いた者に全財産の56兆円とこの世界を与えるというものだった。これを受けて、全世界を巻き込む争奪戦が起こり……。

こういうのを待ってた

仮想世界をテーマにした映画など腐るほどある。つまりアイディアが斬新な映画という訳ではない。
ここまでのスケール・クオリティーでとんでもない傑作を作ってしまったことに意味があるのだ。

二時間程度の映画として内容も掴みやすくテンポもよく、且つしっかり魅せる場面を分かっている。仮想ゲーム世界の根幹からのオチも十分。
流石にリアルとゲーム内共に世界観及び設定を説明しきれていないのでツッコミ所も多いが、補って余りあるエンターテイメント性が全てをカバーしている。

登場するコラボ作品も多いこと多いこと!失ってしまったと思っていた“あの頃のワクワク感”を本作はもう一度思い出させてくれた。

1位『彼が愛したケーキ職人』

見どころ・あらすじ

イスラエルのオフィル・ラウル・グレイザーが監督を務め、同じ男性を愛した男女の心の機微を映し出す人間ドラマ。
ドイツの青年とイスラエルのシングルマザーが運命に導かれて出会う。

カフェでケーキ職人として働くトーマス(ティム・カルコフ)は、イスラエルから出張でベルリンを訪れる常連客のオーレン(ロイ・ミラー)と恋に落ちる。
オーレンには妻と子供がいて、彼が仕事でベルリンにいる短い期間だけが彼らの時間だった。だが、ひと月後の逢瀬の約束をしてエルサレムの自宅に戻ったオーレンと連絡が取れなくなる。

愛の共有

愛と孤独について考えさせられる映画。
多くは語らないのに、多くを感じたい。そんな愛がもつワガママが本作にはぎっしり詰まっている。

「隠そうと思っても溢れ出てしまう愛情」
こう書くと優しい作品のように聞こえるかもしてないが、実は逆だったりする。本作では実に奇妙で切ない三角関係が描かれているのだ。
絶対に幸せになるなんて考えれない関係性ではあるが、バッドエンドとも言い切れない。いや言いたくない3人がそこにはいる。

同じ男性を愛した“男と女”
終着点で見せる余韻の心地よさが観る者の心を静かにえぐってくる感覚は唯一無二だと思う。
甘くて美味しそうなお菓子が演出するビターな愛の味が脳内に染みわたること間違いなしだ。

紛れもなく今年イチの傑作と言いたい。

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