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『フリークス』30年間上映禁止の「世界一怪奇的な映画」。あまりにもエグすぎる映像で面を食らう…

「30年間の上映禁止」

この言葉を見ると、

  • どれだけ酷い描写があるんだろうか
  • どれだけ残虐なシーンがあるのだろうか
  • どれ程の出血シーン・暴力的シーンがあるのだろうか
  • もしくは世界的な宗教的の問題があったのか

というような想像ができますよね?

しかし、この『フリークス』という映画はそのどれにも当てはまりません。

この作品が30年もの間、上映禁止になった原因はどこにあるのでしょうか?

 

『フリークス』が30年もの間上映禁止になっていた理由

まずはこの問題を解決してしまいましょう。

この作品が上映禁止になっていた理由は、あまりにショッキングな内容だったから。

その衝撃は非常に大きく、イギリスでは公開されてすぐに上映禁止されて以降、30年間もの間封印されていた作品で、アメリカでも各州で上映禁止になるなど世界中に大きな衝撃を与えた映画なんです。

映画の放映に関しての自由度が大きい日本でさえ、一度もTV放送されたことがないんです。

そんな映画はそうそうありませんよ…。

「いやいや、はやく上映禁止の理由を教えてくれ」と声が聞こえてきそうなので単刀直入いうと、

奇形の見世物芸人が多数出演する映画だったから

実は作品名の『Freaks(フリークス)』は英語で、日本語に翻訳すると「奇形・異形」。

タイトルのままの映画だったというわけです。

しかし、内容を見ると上映禁止になった理由が、他にもあるということが分かってきます。

実は上映された『フリークス』は、オリジナルをカットした短縮版だった

上でお話したように、イギリスでは即刻上映禁止、アメリカでも各州が上映禁止にした『フリークス』。

でも、上映された『フリークス』でさえ、オリジナル版の残虐なシーンをカットした短縮版だったんです…。

オリジナル版『フリークス』は90分の一般的な映画の尺。

しかし、上映された作品は64分でオリジナル版にカットを重ね、オリジナル版を26分も短縮した映像でした。

カットされたシーンがどれだけ残虐なものなのか、非常に気になる所ではありますが、オリジナル版は現存していないためどのようなシーンがカットされたのか、見ることはできません…。

オリジナル版からカットされたシーン

『フリークス』はオリジナル版から約26分をカットした作品が上映され、オリジナル版は現存していません。

しかし、どのようなシーンがカットされたのかという事は分かっています。

そのシーンの一部がこちら。

  • クレオパトラがフリークスたちに復讐されているシーン
  • ヘラクレスが去勢されていることを示す残虐なシーン

以上のシーンは、この作品の最大の見せ場でもあったはずなので、もう存在しないというのは非常に残念な気もしますね。

これに加え、残虐なシーンだけでなく、フリークスたちのコメディシーンもカットされています。

コメディシーンがカットされたことに関しては、物語に必要性が無かったのか、もしくは偏見などによる意見があったのかは疑問ですが…。

また映画のエピローグに当たる部分もカットされていますし、物語に関係のない部分は出来るだけカットしたということなのでしょうか?

しかし、その代わりとしてサーカスの呼び込みが解説を行うシーンや、小人の恋人との和解シーンなどがプロローグとして追加されています。

残虐なシーン以外のカットの意図は今も分かりません。

『フリークス』30年間も上映禁止になった内容って?

『フリークス』の舞台はサーカス。

フリークスが主役の映画なので、健常者は悪者、そしてフリークスは綺麗な心を持っているという在り来たりな展開。

もしくは、辛く暗い、陰鬱な物語だという印象を受けてしまう人もいるでしょう。

しかし実際のこの作品は、ブラックジョークとは言いませんが、それに似たブラックな笑いがあるコミカルな喜劇のような映画です。

単純で軽快な復讐ストーリーにすることで、フリークスの個性や表現を生かされています。

それが良いかと聞かれるとどうかとは思いますが、監督の見世物芸人に対するリスペクトの結果ではないかと思います。

そして、この作品はフリークスたちの印象が強すぎるため、ホラー映画・カルト映画的なジャンルで見られがちですが、健常者とフリークスの人間模様などを描いた作品であるということを忘れないで頂きたいです。

冒頭シーン

サイドショーを訪れた観客たちに対し、サーカスの呼び込みが、箱の中の見世物の説明をするシーンから始まります。

幕で隠された箱の中を覗き込んだ観客が悲鳴を上げる。

その箱の中には、かつて美しく人気の女性軽業師クレオパトラがグロテスクな姿(人間ダッグ)に変えられていました…。

ストーリー1

小人のハンスは空中ブランコ嬢のクレオパトラに夢中。

しかし彼女はというと、気のある素振りを見せて弄んでいるという意地の悪い女性でした。

そのような関係の中、ハンスが莫大な遺産を相続することになったので、強欲なクレオパトラはある悪巧みを企てます。

それは恋人の怪力男ヘラクレスと共謀して、ハンスと結婚し、その後すぐに殺害。

ハンスの莫大な財産を全て奪い取るという計画でした。

ストーリー2

ハンスには同じ小人症のフリーダという婚約者がいましたが、それを裏切り、クレオパトラと結婚することになります。

そして、ハンスとクレオパトラの結婚式。

彼女はハンスの飲むワインに毒を入れ、ハンスはそれを飲んでしまいます。

その後、結婚式で泥酔したクレオパトラは、ヘラクレスと不倫関係にあることを明かし、ハンスの仲間たちをも貶します。

大きな屈辱を感じたハンスは、騙されていたことを理解しますがmワインの毒がまわって寝たきりの状態に…。

しかし、ハンスの仲間たちがクレオパトラたちを懲らしめる作戦を画策し、これからのクライマックスで決行します。

ストーリー3

ハンスの仲間のフリークスたちは、暴風雨の中、十、ナイフ、などの凶器を使い、不倫関係になった減らくれるとクレオパトラを襲撃します。

ヘラクレスは嵐の中、フリークスたちに追われるシーンを最後にもう二度と映像に現れることはありませんでした。

(オリジナル版でのヘラクレスは、去勢された上に無残に殺害されます。)

一方、クレオパトラはというと、手の肉は溶かされ水かきのようにされ、足は切断。

胴体には鳥の毛を付けられ、”人間ダッグ”に変えられ、見世物小屋のステージに立っている。

以上がストーリーです。

プロローグ

最後のシーンは、再編集されてハッピーエンドになっています。

ハンスは高級マンションで億万長者の生活をしており、そこへ同じ小人症の元婚約者フリーダが訪れる。

彼女はハンスを抱きしめ「私はあなたを愛しています」というシーンで幕を閉じました。

ストーリーから考えられる上映禁止になった理由

先ほど、『フリークス』が上映禁止になった理由として「奇形の方がたくさん出演されているから」と言いました。

しかし、ストーリーを見るとそれだけではないように思えますよね?

残虐なシーンが多いことはもちろんですが、障害を持つフリークスたちが健常者に対して恨みを持ち、完全な復讐者になって自らの意思で殺人・残虐な行為を犯している。

そんなシーンがはっきりと映し出され、「障がい者 VS 健常者」という図式が出来上がっている点が挙げられるでしょう。

上映禁止映画『フリークス』の制作に至った経緯

映画『フリークス』は、トッド・ロビンズの短編小説『スパーズ』を基盤にした作品。

監督・共同プロデューサーを務めたトッド・ブラウニングは、16歳で家を出て、サーカスの巡業に参加しています。

彼は『フリークス』を考案する際に、このような青年期の個人的な経験を描こうと決めていました。

ブラウニングは映画『魔神ドラキュラ』ですでに成功していたので、ホラー映画を製作する上でかなりの自由編集権が与えられていました。

さらに、彼がプレコード・ハリウッドで働いてたので、今作のような独特な制作をすることができました。

映画に登場する体の不自由なフリークスに対しては信頼感があり、尊敬すべき人々として描かれています。

見世物小屋出身ということもあり、このような作品に仕上がることに不自然はありませんし、多くのフリークスが映画に出演することはブラウニングにとって至極当然。

そして、それに対する批判も、彼にとっては特別に苦痛なものだったのではないでしょうか。

ちなみに、監督のトッド・ブラウニングは、今作が商業映画として非常に大きな失敗となったため、これ以来映画に関わることは無く、映画史から抹殺されることにもなりました。

フリークスの種類と登場人物紹介

この作品に登場するフリークスは、決してCGや特殊メイクなどによって作り出されたものではなく、全て本物。

出演するフリークスは当時の見世物芸人としてはトップスターとして活躍されていた方ばかりです。

当時はまだ人権保護団体というものはなく、奇形や障碍者を見世物にするという事は規制されていなかった時代でした。

リアル過ぎて現実とは思えないほどの映像の数々、そしてフリークスの演技は、他に変えることができない魅力があるという人もいます。

これに魅力を感じてしまうというのは人間として非常に恐ろしいことですが、歴史を感じるという意味合いでも、そう思う人がいても非難はできないかもしれません。

小人症

原因は様々ですが、著しく低身長な身体を持っている事。

ハンス:ハリー・アールス
フリーダ:デイジー・アールス
アンジェロ:アンジェロ・ロシェット

吃音症

言葉が円滑に話せない疾病・障害。

ロスコー:ロスコー・エイツ

結合双生児

身体が結合している双生児のこと。

シャム双生児:デイジー&ヴァイオレット・ヒルトン

るいそう

脂肪組織が病的に減少した症状。

痩せた体が著しい状態であること

骨人間:ピーター・ロビンソン

小頭症

著しく小さな頭を持っているという症状。

ジップ:エルヴァイラ・スノー
ピップ:ジェニー・リー・スノー
シュリッツ:シュリッツ

下半身欠損

下半身がなく、上半身しか持たない症状。

ハーフボーイ:ジョニー・エック

その他のフリークス

ひげの濃い女性:オルガ・ロデリック
半陰陽者(ふたなり):ジョセフィーヌ・ジョセフ
クー・クー(ゼッケル症候群):クー・クー
腕の無い女性:フランシス・オコナー
生けるトルソー(手足欠損):プリンス・ランディアン
鳥女:エリザベス・グリーン

以上のフリークスについては、このサイトが面白いので興味がある方はご覧ください。

フリークスではない登場人物

クレオパトラ:オルガ・バクラノヴァ
ヘラクレス:ヘンリー・ヴィクター

ロロ兄弟:エドワード・ブロフィー
ロロ兄弟:マット・マクヒュー

フロソ:ウォーレス・フォード
ヴィーナス:リーラ・ハイアムス

『フリークス』を見ることはできる?

『フリークス』のDVDはAmazonなどで販売されているので、今からでも簡単に見ることができます。

ちなみに、デジタルリマスター版の新DVDと旧DVDがあるのですが、その2つはエンディングが違うのでどちらのエンディングが見たいかで選ぶのもアリ。

新DVD:クレオパトラが人間ダッグになって、エンド。

旧DVD:フリーダとの再会でのエンド。

私個人的には旧DVD版のエンドの方が好きですね。

しかし、先ほどから言っているようにオリジナル版は現存していないので、残念ながら見ることができません。

30年間上映禁止になった映画『フリークス』。

この歴史的な作品をぜひご覧ください。

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