• HOME
  • おすすめ作品
  • ”多様性”を世の中に語り掛ける映画『シスターフッド』テーマはフェミニズム

”多様性”を世の中に語り掛ける映画『シスターフッド』テーマはフェミニズム

”シスターフッド”

この言葉は2つの意味を持っていて、1つは”姉妹関係”。

もう1つは、”女性同士の連帯”と意味付けられることもあります。

この2つ目の意味は、女性解放運動の中でよく使われていた言葉で、その目標に従った女性同士の連帯のことを主に指す言葉。

または、男性たちからいったん離れて,女性たちだけの関係の可能性を試してみようとする,いわゆる〈分離主義〉の立場や考え方を指す場合も。

ちなみに、レズビアンもこのシスターフッドの一例。

この言葉は、フェミニズムにおいて使われる言葉でもあります。

そんな”フェミニズム”をテーマにした作品が今作、『シスターフッド』です。

 

映画『シスターフッド』は、多様性を肯定するドキュメンタリーと劇映画を混在させたモノクロ映画に仕上がっています。

映画『シスターフッド』の撮影に至るまで経緯

『シスターフッド』の完成へ出発を始めたのは2015年。
監督・西原孝至が2015年に新しいドキュメンタリー映画の撮影が始めました。
当時のタイトルは「トーキョーガールズブラボー」。
内容は東京に暮らす様々な女性たちのライフスタイルを紹介するオムニバス作品でした。

この作品の製作段階で、監督は学生団体「SEALDs」と出会い、その活動も記録し始めると、彼らの活動が大きくなり、その活動自体をまとめる映画を作ることを決意。
その映画が「わたしの自由について」は、北米最大のドキュメンタリー映画祭・HotDocsに正式出品、毎日映画コンクール ドキュメンタリー部門にノミネートされる作品となりました。

「わたしの自由について」の撮影が「トーキョーガールズブラボー」の撮影途中から始まったため、この作品が完成することはありませんでした。

そして2016年には「盲ろう者」の日常に視点を変更。
同年、同年の7月26日に相模原市の障害者施設・津久井やまゆり園で起こった殺傷事件をきっかけに「盲ろう者」の日常を追った『もうろうをいきる』を発表。

以上のようなドキュメンタリー映画を撮影した後、ついにたどり着いた『シスターフッド』。
2018年に世界中で活発になった「#MeToo」運動をきっかけに、今回のテーマ真の男女平等、誰しもが生きやすい社会”フェミニズム”にたどり着きました。

以前の「トーキョーガールズブラボー」で撮りためていたドキュメンタリーに加えて、劇映画を追加撮影し、1つの映画として完成。
その映画が、ドキュメンタリーと劇映画が1つの作品において混在する実験的なモノクロ映画『シスターフッド』です。

当初とは少しテーマが変わり、性別に限らず

「世の中にはいろいろな生き方があって、その人がその人であることがまず素晴らしいということを大切にしたい。」

という、“多様性”を肯定する映画として制作を終えました。

ストーリー

 東京で暮らす私たち。

ドキュメンタリー映画監督の池田(岩瀬亮)は、フェミニズムに関するドキュメンタリーの公開に向け、取材を受ける日々を送っている。池田はある日、パートナーのユカ(秋月三佳)に、体調の悪い母親の介護をするため、彼女が暮らすカナダに移住すると告げられる。
ヌードモデルの兎丸(兎丸愛美)は、淳太(戸塚純貴)との関係について悩んでいる友人の大学生・美帆(遠藤新菜)に誘われて、池田の資料映像用のインタビュー取材に応じ、自らの家庭環境やヌードモデルになった経緯を率直に答えていく。
独立レーベルで活動を続けている歌手のBOMI(BOMI)がインタビューで語る、“幸せとは”に触発される池田。

それぞれの人間関係が交錯しながら、人生の大切な決断を下す時が近づいていた…。

映画『シスターフッド』が目指す未来

映画『シスターフッド』はフェミニズムをテーマに制作が開始されているということもあり、この作品には社会的な意義があります。

2018年に大きな話題になった「#MeToo」運動から始まり、誰もが生きやすい社会を「あなたと共に」つくるという「#WithYou」という動きへと進化しました。

このように女性たちが既成の価値観や体制に声を上げ、世界樹で性差別に対する抗議の声が高まっています。

声を上げ始めた女性たち、更には全ての弱い立場の人々の思いと共にありたいと心に受け止めながら制作。

東京という都市に生きる女性たちが感じている抑圧、生きづらさ、心に生まれている感情など。

それらをドキュメンタリー/フィクションの両面からみつめ、新しい時代の共生社会に向けた1つの未来が、この映画に込められています。

予告編動画

公開されている予告編動画には、

  • 「なんでヌードモデルやろうと思ったの?」と質問された兎丸が「なんでヌードなんだろう」と返答する姿
  • BOMIのライブシーン
  • 池田が「この国って、人権っていう意味では非常に遅れてるなと思うんですけど」と口にする慎太ビューの様子
  • 遠藤新菜演じる美帆が「女性の意見が一番に尊重されたりすることってあんまり無かったりして」と語る場面

以上のドキュメンタリー映像や劇映画部分も流れていきます。

また場面写真には、裸の兎丸が撮影されている姿や、BOMIが歌唱する様子、池田がBOMIのインタビューを編集する場面、池田とユカがお互いを見つめ合うシーンも公開されています。

作品情報

出演者

  • 兎丸愛美
  • BŌMI
  • 遠藤新菜

秋月三佳、戸塚純貴、栗林藍希、SUMIRE、岩瀬亮

作品概要

監督:西原孝至
上映時間:87分
公式サイト:シスターフッド
公開日:2019年3月1日