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嵐5人が出演した『黄色い涙』。この5人が出演する映画はもはやアイドル映画とは呼べない。

先日、嵐が2020年一杯でグループ活動を休止することが発表されました。

このことについては嵐ファン、ジャニーズファンにとってはもちろん悲しいことですが、ファンではない方でも「嵐」というグループの活動休止を喜ぶ人はいなかったでしょう。

とはいえ、理由が理由なので悲しむのではなく、各個人の今後の活動を応援していこうという方が多く、嵐ファンは素敵だなと思いました。

そんな嵐ファンに向けて、今だからこそ紹介したい映画があります。

それが嵐5人が出演した『黄色い涙』という作品。

既に知っている方は多いと思いますが、東京オリンピックの前年、昭和の日本を舞台に夢を追いかける若者たちを描いた青春映画です。

『黄色い涙』作品概要

あらすじ

1963年、翌年に東京オリンピック開催をひかえた東京では、工事とビルの建設が至る所で行われており、首都がメガロポリスに変貌していく前夜のようだった。
この年の秋の終わり、都心から少し離れた中央線沿線の町、阿佐ヶ谷界隈を舞台に夢を抱く5人の若者たちがこの物語を紡いでいく。

杉並区阿佐ヶ谷界隈の路地の喫茶店『SHIP』にいる児童漫画家の村岡栄介(二宮和也)
故郷にいる病気の母「きぬ」を東京の大病院に入院させるため、医者に扮して駅まで迎えに行くというアルバイトの人材を栄介は探していた。
癌で先がもう長くはない「きぬ」への最後の親孝行として、何とかしたかった栄介は、求人広告を見ていた小説家・向井竜三(櫻井翔)無銭飲食をしようとした画家・下川圭(大野智)栄介のアパートの隣人で北海道へ帰る歌い手志望・井上章一(相葉雅紀)と出会う。
最初は嫌がる竜三、圭、章一だったが、給料欲しさにしぶしぶ引き受けること…。

病院まで送り届けることに成功し、栄介は「きぬ」が涙を流して喜んでくれた事で報われた気持ちだった。
そして仕事を終えた4人は、互いに握手を交わして別れていった。
しかし、梅雨の雨の日、栄介のアパートに再び圭、竜三、章一が転がり込み、無為徒食の日々を送っていた。

出演者

村岡栄介:二宮和也

本作の主人公。児童漫画家。

井上章一:相葉雅紀

歌手を目指し、夢をかなえるためあらゆる番組に出演するが、失敗が続いている。
時江に好かれ、一夜をともにしたが、勘違いだったと気付く。

下川圭:大野智

画家。「美香子」に恋をする。

向井竜三:櫻井翔

小説家。『SHIP』のウェイトレスの「千恵子」にプロポーズをするが、あっけなく断られてしまう。
それにより自暴自棄になり、創作意欲を無くしてしまう。

勝間田祐二:松本潤

章一の友人。米屋に就職している。

  • 時江:香椎由宇
  • 村岡康子:韓英恵
  • 西垣かおる:田畑智子
  • 村岡きぬ:松原智恵子

スタッフ

原作:永島慎二『若者たち』
脚本:市川森一
監督:犬童一心

嵐の熱演、二宮和也の力が抜けた演技は特別素晴らしかった

この作品を語る上で主要人物となる嵐5人の演技を語らずにはいられない。
2007年といえば今から10年以上前なので、まだまだ若い嵐の5人の初々しい演技は非常に新鮮。
初々しいながらもその役入り込み、自身の最高の演技を見せてくれていました。

そして、中でも二宮和也さんは素晴らしかったですね。
前年の2006年には「硫黄島からの手紙」に出演され、その類い稀な演技力が評価されていました。
今作でもその実力を大いに発揮し、二宮和也がいたからこそこの作品の価値に深みが出たと思います。

二宮さんが見せてくれた、映画のほのぼのとした緩い世界観に合わせた、肩の力が抜けた演技は素晴らしいの一言。
栄介という人物が、二宮和也そのものなんじゃないかと思ってしまうほど自然。
”流石”と簡単に褒めるのも申し訳ないくらいの演技でした。

このように当時のメンバーの中では、ずば抜けた演技力があったために「二宮がいてこその作品だ」という声が上がるほどでした。

昭和の若者の心情を忠実に再現しているストーリー

『黄色い涙』を作り上げた監督・脚本家・スタッフの皆さんには大きな拍手を贈りたい。

活力に満ちた若者が夢に向かって躍動するというありがちな展開ですが、みんなが大成功するような夢がある話ではないですし、泥沼にハマってそこからの復活劇を描いた作品でもないです。

そのため人によっては展開が無くて面白くないと思われる方もいるかもしれません。

しかし、『黄色い涙』はこれで良いと思います。

派手なストーリー展開を見せるわけでも、涙を誘うわけでもなく、最近の分かりやすい映画というわけでもなく、登場人物の心情を”感じる”映画ということに意味があるんです。

淡い昭和のひと夏を舞台に、大人として成長していく上で必要な出会いと別れ、若者の懐かしい恋の行方。

若者の希望に満ちたキラキラしたノスタルジーを温かみ溢れる映像で演出する。

『黄色い涙』は昭和の若者の心を”感じる”映画なんです。

アイドル映画という枠に収めるには惜しい…

嵐の5人全員が出演しているとあり、「アイドル映画か…」と思っている方もいるかもしれません。

それを理由にこの映画を観ないという選択をした方は、今すぐその思考を変えてください!

実は、この作品は「監督自身が原作のドラマ版をみて感動して制作に至った」という経緯があります。

そのため『黄色い涙』という作品は、嵐5人が出演しているものの、”嵐のメンバー”であるということを一切取っ払って作品を制作されています。

作中の役柄にハマっていますし、出しゃばったり、アイドルを見せるがために物語が雑になったりというのは確実に無いです!

原作・ドラマをオマージュした芸術作品として、確立した映画といえるでしょう。

これをアイドル映画という枠に収めてしまうのはあまりに勿体ないとは思いませんか?

最後に

今回は嵐の活動休止を踏まえて、『黄色い涙』を紹介する運びになったのですが、正直この機会が無ければこの映画を観ることは無かったでしょう。

アイドル映画という偏見がこの作品を私から遠ざけていたのだと思います。

改めて、私は『黄色い涙』に出会えてよかったです。

『黄色い涙』に出演してくれた嵐に、『黄色い涙』に触れる機会をくれた嵐に感謝の意を伝えたいです。

ちなみに、2018年12月にBlu-rayが発売されているので、興味がある方はぜひご覧ください。

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