俳優・柳楽優弥が出演するおすすめ映画10選!

変幻自在の演技でさまざまな作品に出演している俳優の柳楽優弥さん。
最近では、1月18日より公開された映画『夜明け』で秘密を抱えた主人公を繊細に演じ切り、その魅力を遺憾なく発揮しました。
今回は、名作揃いとなっている柳楽優弥さんの出演作から、特におすすめの映画を10本ご紹介します!

『誰も知らない』(2004年)

あらすじ

父親が異なる4人の兄妹と母の母子家庭。
アパートを追い出されないために、父が海外赴任中で母と息子の2人暮らしだと偽って暮らす彼らは、そのため学校にも通ったことがない。
だが母親に新たな恋人が出来て、兄妹に20万円を残して失踪。
子供たちはなんとか自分たちで暮らしていこうとする。

鮮烈なスクリーンデビュー作

1988年に起きた「巣鴨子供置き去り事件」を題材とした是枝裕和監督の作品です。
主演を務めた柳楽さんは、12歳の長男・明役でスクリーンデビュー。
史上最年少の14歳という若さで、2004年度カンヌ国際映画祭主演男優賞に輝きました。

身勝手な母親が家を出ていき、“誰も知らない”生活を強いられた4人の子供たち。
淡々と描かれるショッキングな展開に、苦しみ、怒り、切なさ…いろんな感情が沸き上がり、胸が張り裂けそうになってしまいます。

母親役のYOUさんと子役たちの自然な演技が秀逸。
そして、たった1人で大きな責任を背負って弟妹たちの面倒をみる長男役・柳楽さんの鋭くも寂しげな眼差しは圧巻です。

重く苦しい内容ではありますが、まだ観たことのない方はぜひ1度ご覧になっていただきたい名作です。

『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』(2005年)

あらすじ

テツ(柳楽優弥)は、両親が動物プロダクションを営んでいたこともあり、幼い頃から様々な動物と暮らしていた。
ある日、両親はサーカス小屋からミッキーとランディという2頭の象を引き取る。
テツは彼らと触れ合っていくうちに、象使いになりたいという夢を抱き、本場であるタイへ渡ることを決意するが……。

象との心の交流

自らの意志でタイに渡り“ゾウ使い”の道を志しながらも、弱冠20歳で逝去した坂本哲夢さんの半生を描いた作品。

最も大きな見どころは、本物の象と柳楽さんの共演でしょう。
本作のために、タイの象学校で象使いの講習を受けて撮影に挑んだ柳楽さん。
準備されていた吹替えの俳優に頼ることなく演じ切った彼と象との心の交流が、画面を通してしっかりと伝わってきます。

日本映画ではあまり映し出されることのない、タイの壮大で美しい景色も魅力です。

『包帯クラブ』(2007年)

あらすじ

ある日ふと病院の屋上のフェンスに登った女子高生ワラ(石原さとみ)は、奇妙な関西弁の少年ディノ(柳楽優弥)に声を掛けられる。
ディノがワラの手首からほどけ落ちた包帯をフェンスに巻きつけてワラの心の傷を“手当て”すると、ワラは不思議と癒された気分に。
彼女はディノや親友のタンシオ(貫地谷しほり)らと共に“包帯クラブ”を結成。
依頼者が心に傷を負った場所に、次々と包帯を巻きつけていく。

心の傷を癒す包帯クラブ

天童荒太氏によるベストセラー小説を堤幸彦監督が映画化した青春ドラマ。

下手な関西弁を話す謎の少年・ディノを演じた柳楽さん。
その圧倒的な存在感は流石のもの!
共演の石原さとみさん、田中圭さんらとの初々しいやり取りは今観るととても新鮮で、フレッシュな空気感を味わうことができます。

扱っているテーマは自殺、親の離婚…などかなりヘビーではありますが、まさに「THE 青春」の雰囲気とテンポの良さのおかげでそこまで暗さは感じません。

ディノの正体がわかってからガラリと変わる物語の展開に注目です!

『すべては海になる』(2010年)

あらすじ

店頭宣伝のポップを書くのが得意な書店員・夏樹(佐藤江梨子)は、ある日、万引き犯とおぼしき中年女性を捕まえる。
しかし女性は万引きしておらず、謝罪のために女性の家を訪ねた夏樹は、そこで影のある高校生・光治(柳楽優弥)に出会う。
父の暴力や妹の不登校などに悩む光治は読書を心の支えとしていて、2人は急速に親しくなっていく。
しかし、大手出版社勤務の鹿島(要潤)と交際を始めたばかりの夏樹はどこか光治に戸惑いを感じ始める。

「手をつないだくらいで、つながったなんて思いたくない…」

作家の山田あかねさんが自身の原作小説を脚本化し、初監督に挑戦した作品。
当時、約2年半ぶりの映画復帰となった柳楽さんが、佐藤江梨子さんとともにW主演を務めました。

柳楽さんが演じる光治は、荒んだ家庭を1人で立て直そうとしている青年。
伏し目がちで影のある瞳が印象的です。

これまで肉体関係で悲しみをごまかしてきた夏樹と光治が、「本」を通して心の傷を少しずつ癒していく展開が見どころ。
切ないシーンが多く、全体的にどんよりとした海のような雰囲気が漂っていますが、1つ1つのセリフに説得力があって自然と見入ってしまいます。

本が好きな方、恋愛に悩んでいる方には特に観ていただきたい作品です。

『許されざる者』(2013年)

あらすじ

幕府の命の下、幾多の志士を斬りまくり、恐れられた釜田十兵衛(渡辺謙)は、幕府崩壊後いつしか姿を消し、人里離れた場所で静かに暮らしていた。
やがて月日は流れ、彼に刀を捨てさせる決意をさせた妻に先立たれた十兵衛は、経済的に困窮する日々を送っていた。

そこから抜け出そうと、賞金稼ぎのために再び刀を手にする彼だったが……。

豪華俳優陣との共演

クリント・イーストウッド監督・主演で第65回米アカデミー作品賞などを受賞した傑作西部劇『許されざる者』(1992)を、『フラガール』『悪人』の李相日監督のメガホンでリメイク。

柳楽さんは、十兵衛と共に賞金首を追うアイヌと和人のハーフの青年・沢田五郎を演じています。
髭を生やし、真っ黒に日焼けをした顔で豪快に笑うワイルドな姿が新鮮で印象的。
体重を10キロ増量したというガタイの良い体も見事です。

また、主演の渡辺謙さんをはじめ、佐藤浩市さん、柄本明さんら豪華俳優陣との共演も見どころ。
一切引けを取らない熱演ぶりと、大迫力の殺陣のシーンに惹き込まれます。

原作も観ている方は、開拓時代の西部から明治初期の北海道への舞台移行などの改変点にも注目してみてくださいね。

『ゆるせない、逢いたい』(2013年)

あらすじ

母親と一緒に郊外の一軒家に引っ越してきた女子高生のはつ実(吉倉あおい)は、古紙回収業の青年・隆太郎(柳楽優弥)と出会う。
2人はすぐに恋に落ちるが、ある誤解からすれ違いが続く。
はつ実に嫌われたと思い込んで孤独感にさいなまれていた隆太郎は、久々に再会したはつ実を前に感情が抑えられなくなり、彼女を襲ってしまう。

残酷でやるせない純愛

デートレイプによって事件の被害者と加害者になってしまったカップルの葛藤を描いた青春ドラマ。
難しいテーマでありながら、その現実に対するメッセージを恋愛模様に織り込んで放っています。

親を知らずに育ち、孤独を感じる青年・隆太郎が、心の支えとなっていた彼女に抑えきれない感情を爆発させてしまったときの衝撃。
後悔の念に苦しむ姿を、柳楽さんが繊細な演技で表現していて胸が締め付けられます。

デートレイプによって身も心も深く傷ついたのに、それでも相手を求めてしまうやるせなさ、虚しさが心に残る作品です。

『クローズEXPLODE』(2014年)

あらすじ

空席になった鈴蘭高校の頂点の座を目指し、トップに最も近いと言われる男・強羅徹(柳楽優弥)、強羅のライバルとされる高木哲次(KENZO)、お調子者を装う切れ者・小岐須健一(勝地涼)、一匹狼の山下甲兵(ELLY)ら新3年生が名乗りをあげる。
しかし、3年の転入生・鏑木旋風雄(東出昌大)と新1年生・加賀美遼平(早乙女太一)が現れたことから、校内の勢力図が大きく塗り替えられていく。

頂点に最も近い男

高橋ヒロシ氏の人気コミックを映画化した「クローズZERO」シリーズの第3弾。
前作「クローズZERO II」から1カ月後、小栗旬さんが演じた主人公・滝谷源治らが卒業し、新年度を迎えた鈴蘭高校を舞台に、新たに勃発する戦いを描きます。

柳楽さんが演じるのは、鈴蘭喧嘩偏差値1位を誇る男・強羅徹。
ボサボサの髪に口髭、怖いくらいの目力…パッと見ただけでも強そうなオーラをビシビシと感じますね。

これまでのイメージにはない役ですが、それが意外にもハマり役。
ヤンキー集団の中でもひと際大きな存在感を放っています。

『最後の命』(2014年)

あらすじ

子どもの頃に凄惨な婦女暴行事件に巻きこまれた明瀬桂人(柳楽優弥)と冴木裕一(矢野聖人)。
トラウマを抱えたまま成長した桂人は、大人になった現在も人と肌を重ねることに嫌悪感を抱き、最低限の人間関係だけで日々を過ごしていた。
そんなある日、桂人のもとに冴木から連絡が入り、2人は数年ぶりに再会することに。
ところがその晩、桂人の部屋で顔見知りの女性が殺害される。
警察の取調べを受けることになった桂人は、冴木が全国指名手配中の容疑者だという思わぬ事実を刑事から告げられる。

過去にとらわれた青年たちの運命

芥川賞作家・中村文則の同名小説を柳楽優弥さん主演で実写映画化。

登場人物たちの心の闇にフォーカスしたストーリーがどんよりと重く、息が詰まりそうになります。
しかし、そんな空気感だからこそ説得力があり、思わず引き込まれてしまうのが魅力。
緊張感漂うミステリータッチの展開に最後までハラハラさせられること間違いなしです。

本作での柳楽さんは抑えた演技が印象的。
まだ20代前半とは思えないオーラが、作品の世界観をより濃厚で深いものにしているように感じます。

『ディストラクション・ベイビーズ』(2016年)

あらすじ

愛媛の小さな港町・三津浜の造船所で暮らす泰良(柳楽優弥)と弟の将太(村上虹郎)。
いつもケンカばかりしている泰良は、ある日突然、町から姿を消し、松山の中心街で強そうな相手を見つけてはケンカを売るようになる。
そんなある日、裕也(菅田将暉)という青年から声を掛けられた泰良は、裕也と一緒に通行人に無差別に暴行を加え、車を強奪。
その車に乗りあわせていた少女・那奈(小松菜奈)も巻き込んで松山市外へと向かう。

1人の若者の狂気にのみ込まれていく

『イエローキッド』『NINIFUNI』などで世界的注目を集める新鋭・真利子哲也監督が手掛けた青春群像劇。
愛媛県松山市を舞台に、若者たちの欲望と狂気を描きます。

暴力に取り憑かれた主人公・泰良を演じる柳楽さんの怪演がとにかく印象的。
セリフが少ないにも関わらず、異様なまでの存在感を示す彼の演技には衝撃を受けます。

また、菅田将暉さん、小松菜奈さんら人気若手俳優との共演も見どころ。

果たして彼らはどこに向かっているのか、どこに行こうとしているのかがわからない危うさと、底知れぬ狂気が心に突き刺さる作品です。

『夜明け』(2019年)

あらすじ

ある日、川辺を歩いていた初老の哲郎(小林薫)は、水際に倒れていた1人の青年(柳楽優弥)を見つける。
哲郎の自宅で介抱された青年は自らを「シンイチ」と名乗った。
哲郎とシンイチは徐々に心を通わせ、哲郎は自身が経営する木工所でシンイチに技術を教え、周囲もシンイチを受け入れていった。
しかし、シンイチは本名を明かすことができないある秘密を抱えており、哲郎もまた決して忘れることができない過去があった。

静かで繊細な演技

是枝裕和氏、西川美和氏が立ち上げた制作者集団「分福」に所属し、是枝、西川作品で監督助手を務めた広瀬奈々子氏の監督デビュー作です。

是枝裕和監督作『誰も知らない』で衝撃のデビューを飾って以来、14年の時を経て是枝監督愛弟子の作品に主演した柳楽さん。
秘密を抱えたナイーブな役を絶妙な具合で演じているのが見事。
抑え気味だけどすごく繊細な演技が光ります。

詳しく描かれていない部分も多いので、そこを想像しながら観るとより作品の世界観に入り込めると思います。
共感できる部分、違和感を抱く部分…それぞれありますが、不思議と心に沁みてくる作品です。

まとめ

柳楽優弥さんが出演する映画の中から10作品をピックアップしてご紹介しました。
この他にもさまざまなジャンルの名作がありますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!