なぜ日本のTVドラマは安っぽく見えるのか

動画配信サービスが浸透し、海外ドラマが気軽に観賞できるようになった昨今。
海外ドラマと比べて日本のドラマって安っぽく、チープに見えませんか?一体この原因はどこにあるのか。考えてみました。

製作費の違い

作品によって製作費はかなり違ってくるので、一概には言えませんが、ベースからして日本と海外ではドラマにかけるお金が違います。

1話平均の製作費(日本)

NHK大河ドラマ 約6000万円 年間約30億円 出所 国会の予算審議
民放ドラマ    2000万~5000万円

1話平均の製作費(海外ドラマ)

地上派のドラマ 約3億円
一般ケーブル局 約2億円
Netflix 約4億円

倍ってレベルじゃない

比べると分かりますが、一つのドラマに対してかけるお金が違い過ぎて愕然です。
「お金をかければ絶対いいものが作れる!!」なんてことはありませんが、制作の自由度が広がるのが事実。
制作費の関係で日本の方が安っぽく見えてしまうのは仕方ないでしょう。


フレームレート・色彩

フレームレート

海外ドラマは大抵24fpsで制作されているのに対して日本のドラマは30fps

24fpsのほうが動きに余韻が出来て所謂“映画っぽい”感じになります。もちろん日本のドラマの中でも24fpsで撮影された作品はあります。
しかし、全体で見ると圧倒的に30fpsの方が多く、映画の映像と比べると何だかチープに見えるのかもしれません。

色彩

色彩をいじることによって映像の質感を上げるとより映画っぽくなるというもの。
「カラーグレーディング」と呼ばれる手法です。
サスペンスなら赤っぽく、ファンタジーなら紫を強くするなど、作品にエッセンスを加える手法は様々。

確かに色彩をいじった方が映画っぽくなってスタイリッシュなイメージが湧きます。
最近だと日本のドラマでもカラーグレーディングを施している作品が増えてきている印象です。(『シグナル』『dele』など)

 

カラーグレーディングを施したほうが高級感が出るのは間違いないと思うのですが、ここは好みが分かれるかもしれません。
ラブコメなんかの場合は敢えて少しチープな作りにした方がマッチする時もありますしね。

青色強めの色彩好きです。


照明のせい

日本のドラマは画面が明るすぎる。これもよく言われます。

照明を当てすぎて画面がフラットになってしまうんです。影がなく平坦なのでどこか人工的で浮いてる感じがしますね。

照明を当てすぎないほうが、人物や物に影ができてリアリティが生まれる。
もちろん自然光だけで撮影しろなんてことは言いませんが、フラットな画面すぎると安っぽく感じてしまいますね。


カメラのピント

日本のドラマは画面全体にピントが合っていることが多いのに対して、海外ドラマや映画は“一部分にピントを合わせる”ことがほとんどです。

微妙な差ではあるのですが、背景がぼやけていると与える印象がガラッと変わります。
どっちが優れてるとかではないです。
しかし、セットや小物が安っぽいと、全体が映ったときに「コントみたい」と感じるのも事実。
制作費の話に戻りますが、細かいところにお金を掛けられる海外ドラマや映画はそりゃ強いよってことです。


演技や演出

演技が大根気味だったり、演出が過剰だから安っぽく見えるというもの。

演技

ぶっちゃけると海外ドラマでも演技が上手くない役者さんはいますし、日本と海外で比較した時に「演技力の差」というのは関係ないかと思います。
もちろん演技が上手いに越したことはないですが。

過剰な演技もクドくて嫌だという人も多いです。
怒ってるときに、如何にも「俺は怒ってるんだ!!!」みたいな表情や口調になったりするのが安っぽいというやつ。
まあその通りだと思う反面、日本のドラマって「次の週に見てもらうこと」が何より重要なので、多少大げさで分かりやすい演技も必要なのでしょう。

演出

「ほら!ここで泣いてください!」的なBGMなど、分かりやす過ぎる演出を施すドラマも日本は多いです。
過剰過ぎて安っぽいという意見もありますが、視聴率が高いドラマを確認すると、分かりやすくて大げさな演出をしている作品がほとんど!(半沢直樹、家政婦のミタ等)
安っぽいと思われようが視聴率を取れるなら、そりゃそうするよなって話です。


結論

本記事で挙げた以外の理由も絡んでるのかもしれませんが、日本のドラマが安っぽく見える理由は複合的なものなのだと感じます。海外との一番の差は制作費でしょうね…。

静かで重めの話がいい!という声はあるものの、いざそのような作品を作ると視聴率が取れない現実…。
「視聴率が全てではない。」というのは我々のエゴでしかないのかもしれません。

安っぽく見えたとしても内容が面白ければそれで良いんですけどね。笑