【レビュー】君は「オペレッタ狸御殿」を見たことがあるか?

「オペレッタ狸御殿」というミュージカル映画を知っていますか。
2005年に公開されたミュージカル映画で、監督は大御所『鈴木清順』
主演はオダギリジョー&チャン・ツィイー

キャストと監督を見ると「こりゃ期待大の大作だな」と思うのですが、ネットの評価を見ても「万人ウケはしない」というものが多い本作。今回はこの作品をレビューしていきます!

あらすじ

がらさ城の城主である実父から命を狙われる雨千代が、唐の国から来たという狸姫と出会う。 狸姫の御殿に閉じこめられた雨千代は、次第に狸姫と恋におちていく。

ファンタジー恋物語です。
父親から山へ捨てられた息子が、その山の中で絶世の美女と出会い恋に落ちていくというもの。ストーリーだけ見るとシンプルで分かりやすいものとなっています。

何じゃこりゃ

もうびっくりです。次から次へと襲ってくるチープな世界観。こんな安っぽいミュージカル映画を観たのは初めてかもしれません。
言葉では言い表せない不思議な感覚。必死に考えるんです。「この描写は何の意味があるんだろう」とか「この歌にはきっと深い意味が込められているはずだ」とか

考えるのやめた

でも途中で気付いたんです。「この映画そんなに考える必要ないんじゃない…?」って
よく「頭を空っぽにして見るべき作品」とかいうレビューを見るじゃないですか。でも思うんです。本当に頭を空っぽにして見れる作品なんてあるのかと。
どんなに考えないようにしても、登場人物の心理や世界観を理解しようとしてしまうのが人間です。自然とそうなってしまうんです。

しかし、本作は違う。我々が考えたいと思っていても考えさせてくれないんです。
チャン・ツィイーとオダギリジョーが初めて出会う場面での会話。中身がなさすぎます。
意味も分からずにいきなり巨大化する狸。訳が分かりません。
「王子様」というセリフが「オジサマ」に聞こえるチャン・ツィイーの滑舌。もうどうしようもない

クセになるんだよなぁ

途中で観るのやめようと思いました。しかし「退屈な映画などないはず」というのが私の信条。最後まで観ましたよ。
でも何故かもう1回観ちゃったんです。自分でも分かりません。気付いたらリピート再生。
考えるのを放棄して観た途端、私は本作の持つ異様な魔力に襲われてしまいました。
堪らなく意味不明な世界観を欲しがっている自分にとてつもなく違和感を覚えました。「レビューでボロクソに叩いてやるからな」と思っていたはずなのに!

絶対に勧めたくない

私はこの映画を勧めることはありません。だって面白くないですからね。
でも面白くないのに楽しいんです。サイケでハッピーな唯一無二の本作が堪らなく愛おしいのです。
良かったら虜になってみませんか?いや、虜にならない人の方が多そうだな…。