映画「散り椿」感想 この映画は「映像芸術」だ

※ネタバレなし!

岡田准一さんって最近時代劇が多いですねえ。私の中ではすっかり「時代劇の人」になっています。現代劇に出ていると逆に驚く
といういことでV6の岡田准一さんが主演する映画「散り椿」をたったさっき見てきました。正直な感想、述べていきます。

あらすじ

享保15年、藩の不正を告発した瓜生新兵衛(岡田准一)は、追放の憂き目に遭う。藩を追われた後、最愛の妻・篠(麻生久美子)は病魔に侵され、死を前に最後の願いを夫に託す。それは、かつては新兵衛の友人で良きライバルでもあり、篠を奪い合った恋敵でもあった榊原采女(西島秀俊)を助けてほしいというものだった。

全編通して感じる「映像美」


本作の監督は、カメラマンとして確固たる地位を築いている「木村大作」氏
それもあって映画全編通しての映像は非常に綺麗です。


カット割り、細かい情景描写、全てに作り手の拘りと実力を感じる作品でした。流石カメラマン…。

非常に分かりやすいストーリー

物語がよく分からなくて退屈なんてことは絶対ないんじゃないでしょうか。それほどまでにシンプルで分かりやすいストーリー構成でした。
夫婦の愛・男同士の友情。もう「THE時代劇」って感じ!最近は難解で脳が疲れるような映画が多いので非常にありがたかったです。
やっぱり時代劇のストーリーはシンプルが一番だなあ

起伏がなく、音楽も単調


一つ不満点があるとすれば、演出面でしょうか…。
正直言ってワンパターンすぎます。特にBGMがけっこう酷い。酷いといっても「聞くに耐えない曲だ!」というワケではなくて、ただ単に同じような曲ばかりで飽き飽きとします。
哀しい場面・泣いてほしい場面で必ず流れるのが残念だった…。

また全編通して静かな物語なので、まあ起伏がありません。いや、ストーリー的に盛り上がる個所はいくつかありますが、正直言って退屈に感じる人もいるかも。
しかし、その静けさこそが本作の魅力でもあるので、ここは評価が別れるだろうと思います。
古き良き時代劇が好きなら、何の違和感もなく入り込めるはず。

どう楽しむのが正解?

きっと今作は賛否両論だろうなと強く思うのですが、ちょっと視点を変えれば多くの人が楽しめる映画になるはず。
それは「ストーリーより映像を楽しめ」ということ。(ちょっと言い過ぎました)
映画ですから、ある程度のエンタメ性、分かりやすい盛り上がりを期待するのが当たり前ですし、それを否定する気はサラサラないのですが、本作の一番の魅力は「丁寧に計算しつくされた美しい情景」だと私は思います。
映像美メイン、プラスαで愛に溢れた登場人物の佇まい・物語を楽しむという視点を持てば名作の匂いがプンプンする時代劇になるはず。

演技について


結論言うと、演技にケチ付けるところはありません。
強いて言うなら、池松壮亮さんの喋り方が現代風過ぎて違和感があったことくらいでしょうか。それでも彼は表情の作り方が上手いですから、そこまで気にはなりませんでした。

何と言っても岡田准一さんの佇まいが素晴らしい。
もはや彼を「アイドルタレント」として見ている人はいないでしょうが、改めてその凄みを感じさせてくれました。殺陣の迫力なんか本当に凄い!
岡田さんには「ミッションインポッシブル」のような超絶アクション大作映画に出てほしいものです。絶対映えると思うのになあ…。

岡田さん以外にも、脇を固める役者さんの演技が本当に自然かつ日本語の美しさを表現してくれていて気持ちが良かったです。

総評

手放しで「これ絶対見た方いいよ!!」とは言えない作品です。時代劇という時点で好みは別れますからね。
さらに本作よりも泣けて、感動できる時代劇は沢山あります。しかし、本作にしかない圧巻の映像美は保証いたします。
ぜひとも映画館で日本独自の美しさを体感してほしいものです。

岡田准一さんは12月にも「来る」というホラー映画にも出るんですが、個人的にはそっちの方が期待大きいです(笑)