
俳優・松坂桃李の個性が輝くおすすめ映画10選!
爽やかな役からワイルドでセクシーな役まで、幅広い演技を魅せる俳優・松坂桃李さん。
今回は、松坂桃李さんの個性が輝く映画を10作品ピックアップしました!
Contents
『ツナグ』(2012年)
あらすじ
一見するとごく普通の男子高生・歩美(松坂桃李)は、祖母アイ子から“ツナグ”を引き継ぐ使者の見習いとして、死者との再会を望むさまざまな人と出会っていく。
ガンで逝去した母(八千草薫)と会いたいという高慢な中年男・畠田(遠藤憲一)、けんかをしたまま事故死した親友・御園(大野いと)に尋ねたいことがある女子高生・嵐(橋本愛)など、さまざまな依頼人の願いをかなえる歩美。
だが、死んだ者と生きる者が再び出会ってはいけないのではないか、それで両者は救われるのだろうかと次第に自身の行為に疑問を抱くようになる。
生きている人と死者の間をつなぐ
直木賞作家・辻村深月による同名小説を映画化したヒューマンドラマ。
松坂桃李さんの初単独主演作でもあります。
約7年前に公開された作品ですが、この時はまだ高校生役を演じていたんですね。
今とそこまで大きく変わらない気もしますが、やはり少し初々しい……!
「たった一度だけ、死者との再会を叶えてくれるらしい」と噂される歩美のもと訪れる人々を描いた3つの物語。
特に印象的だったのは、大野いとさんと橋本愛さんが演じる女子高生2人。
親友に対する恨みと愛情の両方が表情に出ている大野さん。そして、亡くなった親友に対する後悔と懺悔の感情を爆発させる橋本さん。
どちらの演技も圧巻で、グッと引き込まれてしまいます。
主人公の松坂桃李さんが自分自身と向き合いながら成長していく様子と、祖母役の樹木希林さんとのほっこりするやりとりも見どころ。
自分だったら誰に会って何と伝えたいか…、大切な人に思いを馳せながらじっくり味わいたい作品です。
『今日、恋をはじめます』(2012年)
あらすじ
勉強一筋で真面目が取り柄の日比野つばき(武井咲)。
高校の入学式当日、彼女は成績もルックスも人並み外れた椿京汰(松坂桃李)の隣の席に。すると、いきなり京汰にファーストキスを奪われ、クラス全員の前で「彼女にする」と宣言されてしまう。
猛烈に怒って反発するつばきだったが、優しくて繊細な京汰の真の姿に心惹かれていくように。そして、初めての恋に戸惑いながらも、それまでの勉強ばかりだった自分が少しずつ変わっていくことに気付く。
一方の京汰も、思いを率直にぶつけてくるつばきに運命めいたものを感じていた。
高校生の愛しい恋物語
TVアニメ化もされた水波風南の人気少女コミックを実写映画化した青春ラブロマンス。
同作が映画初主演作となる女優・武井咲さんと松坂桃李さんが、異色なカップルを好演しました。
学園の王子様的なキャラクターを演じる松坂桃李さん。
今となっては珍しい役柄のように感じますが、変に力が入っていない自然体の演技がすごくいいです。
長髪と短髪の両方の姿が見られるのもファンにとっては嬉しいポイントですね!
劇中には、若かりし頃の山崎賢人さんも登場します。
当時の山崎さんは、実際に高校生くらいの年齢。
明るい茶髪にパーマをかけたチャラい姿がかなり新鮮です。
盛りだくさんの内容を2時間にギュッと詰め込んでいるので、展開が駆け足な感じは否めません。
しかし、今となっては超人気の俳優陣のフレッシュな姿を楽しめますよ!
キュンキュンするラブストーリーが好きな方には特におすすめです。
『マエストロ!』(2015年)
あらすじ
若手コンサートマスターの香坂(松坂桃李)は、不況の影響によって解散した名門オーケストラの再結成に携ることに。しかし、練習場の廃工場に現れたのは再就職先が決まらない「負け組」の演奏家たちで、久々の音合わせもうまくいかず前途多難な雰囲気が漂う。
そこへ怪しげな男、天道(西田敏行)が登場。天道による常軌を逸した指揮にもかかわらず、楽団員たちは次第に自信を取り戻していく。
しかし、香坂だけは天道の隠された過去を知ってしまい、反発を強めていくのだった。
吹き替えなしの演奏
『神童』『コドモのコドモ』などで知られる、さそうあきらのコミック『マエストロ』を実写映画化。
寄せ集めの演奏者たちが破天荒な指揮者を前に一転、復活のコンサートを目指し奮闘するさまを笑いと涙を交えて描き出します。
注目すべきは、吹き替えなしで挑んだという楽器演奏です。
撮影の始まる1年前からヴァイオリンの練習を始めていたという松坂桃李さん。
細かく難しい指使いに加え、演奏中の表情で感情を見事に表現しているのが見事。
この作品が女優デビュー作となるシンガーソングライターのmiwaさんも、彼女の魅力がたっぷりつまった役で最高に可愛らしかったです。
ベートーヴェンの「運命」など、音楽にあまり詳しくない私でもわかる曲を使っているのも個人的には嬉しいポイントでした。
音楽に合わせた疾走感のあるカメラワークで撮られた演奏を、十二分に堪能できます。
若手俳優2人の熱演を吹き飛ばす勢いの西田敏行さんにも注目。というか、勝手に目がいきます。
西田敏行ワールドに巻き込まれ、序盤からラストまで目が離せません。
楽団員たちをめちゃくちゃに振り回すだけでなく、音楽とは何なのかを語りかけてくる。その圧倒的な存在感はさすがです。
『エイプリルフールズ』(2015年)
あらすじ
人に対して恐怖心を抱いてしまう清掃員のあゆみ(戸田恵梨香)は、一晩だけ関係を結んだ外科医の亘(松坂桃李)に対して、身ごもっていると打ち明ける。ところが亘は、エイプリルフールだからとあゆみの言葉に耳を貸さなかった。
居ても立ってもいられなくなったあゆみは、亘がいるイタリアンレストランに向かう。
一方の亘は、きれいなキャビンアテンダントの麗子(菜々緒)とランチを楽しんでいて……。
嘘から始まるドタバタ劇
人気テレビドラマ「リーガルハイ」の監督・石川淳一と脚本家・古沢良太が再タッグを組み、豪華キャスト陣が集結した群像コメディです。
登場人物は総勢27人!
ユースケ・サンタマリアさん、古田新太さんといったベテラン俳優から、当時はまだ超若手俳優だった岡田将生さんや窪田正孝さんなど、その顔触れは多岐にわたります。
物語の主軸となるのは“嘘”
さまざまな嘘をめぐって繰り広げられる騒動は先読み不可能で、ドタバタと展開しながら笑って泣けるのが楽しいです。
テンポが良く、難しい伏線回収もない分、気楽に観られるのがいいですね。
なにも考えたくない時に純粋に楽しむ作品としておすすめです。
豪華キャスト陣の中、松坂桃李さんが演じるのはセックス依存症の自称医師。
登場がいきなりベッドシーンで、後ろから全裸も映し出されるという展開には衝撃を受けます。
常にいい言葉を並べ立てて女の子を口説き、用が済んだら捨てる…なんていう最低な男の役なんですが、結局かっこいいのが悔しい所。
松坂桃李さんのこのルックスだったら、口説かれる女の子の気持ちもわかるような気がします・・・。
『ピース オブ ケイク』(2015年)
あらすじ
仕事も恋愛も、周囲に流されるまま生きてきた志乃(多部未華子)は、バイト仲間との浮気がバレてDV体質の恋人からフラれ、バイト先からも去ることに。
状況を変えるべく引っ越した先で出会った隣に住む人は、新しい職場の店長・京志郎(綾野剛)だった。
京志郎に強く惹(ひ)かれる志乃だったが、彼には一緒に住んでいる恋人がいて……。
一筋縄ではいかない恋愛模様
俳優の田口トモロヲが「色即ぜねれいしょん」以来6年ぶりに送り出す監督第3作。
女性たちの熱い支持を集めるジョージ朝倉の人気漫画を実写映画化した作品です。
ヒロインの志乃(多部未華子)の自分をもっていないところとか、ちょっと軽いところとかが妙にリアルで、そこが良かったですね。
そして、「好き」の言い方が最高に可愛い。女子目線でもキュンとしてしまうこと間違いなし!
相手役の綾野剛さんは、もっさりした髪と髭がセクシー。
この2人の組み合わせ、個人的にはかなり好印象でした…!
驚きのキャラクターで登場するのは松坂桃李さん。
まさかのオカマ役です。
でも、なんかハマってるのがおもしろい。強烈キャラが良いアクセントになっています。
純粋な気持ちだけというわけにはいかなくなってしまった大人の恋愛。
特に、青春時代を卒業した方に響く作品になっています。
『真田十勇士』(2016年)
あらすじ
関ヶ原の戦いから10年、真田幸村は天下の名将としてその名を世に轟かせていたが、実際の幸村は奇跡的に運に恵まれ続けただけの腰抜け男で、自分の虚像と実像の差に悩んでいた。
そんなある日、幸村は抜け忍の猿飛佐助と出会う。
自分の嘘とハッタリで幸村を本物の天下一の武将に仕立てあげることを決意した佐助は、同じく抜け忍の霧隠才蔵ら9人の仲間を集め、「真田十勇士」を結成。
亡き秀吉の遺志を継いで豊臣家復権を狙う淀殿に呼び寄せられた幸村と十勇士は、瞬く間に徳川との戦いの最前線に立つことになってしまう。
魅惑のアクションシーン
堤幸彦監督と中村勘九郎がタッグを組んで大ヒットを記録した2014年の舞台「真田十勇士」を映画化。
中村勘九郎さんが演じる猿飛佐助とともに十勇士を支えていくクールな天才忍者・霧隠才蔵を演じる松坂桃李さん。
容姿端麗で頭も切れるなんて、設定だけでも素敵。
ですが、なんといっても一番の見どころはアクションシーンです。
顔色を変えずクールに決めるアクションと、感情むき出しのアクション。このギャップが観る側の人間を惹きつけます。
十勇士の一人、根津甚八と豊臣秀頼の2役を演じる永山絢斗さんにも注目。
嘘つきでだらしがない甚八と豊臣秀吉の遺児という真逆の役を見事に演じ分けています。
時代劇らしからぬオシャレな音楽や、アニメ映像の導入など、斬新な演出も楽しめる作品です。
ただ、合戦で首が落ちたり…といったグロいシーンもあるので、苦手な方はご注意ください。
『キセキ -あの日のソビト-』(2017年)
あらすじ
厳格な父親の下を飛び出して音楽の道に進んだジン(松坂桃李)だったが、なかなか思うようにいかない。
あるとき、父の期待に応え歯科医を目指していた弟のヒデ(菅田将暉)と仲間に音楽の才能があることに気付き、彼らに自分の夢を託すことを決める。
そして、歯科医を目指しつつ音楽も諦めたくないということを父親に言い出せないジンとヒデは、顔を出さずにCDデビューしようと考えるが……。
「キセキ」の青春物語
メンバーが歯科医師で顔出しを一切しないという異色のボーカルグループ「GReeeeN」の代表曲「キセキ」の誕生秘話を描いた青春ドラマ。
タイトルにある「ソビト」は「GReeeeN」による造語で、「素人」または「空人」と記し、「自由に新しいことに挑戦していく人」を意味しています。
ヒデを演じる菅田将暉さんの伸びやかな歌声が素晴らしい。
グリーンボーイズのコーラスも美しく、本家を連想させる音楽に仕上がっています。
さらに、ジンを演じる松坂桃李さんも歌声を披露。
劇中での歌唱はキャリア初とのこと。確かに新鮮です。
しかも、ジンはメタルバンドのボーカルという設定なので、松坂桃李さんのワイルドなビジュアルも楽しめます。
緑色の髪×髭×ピアス。さらに、ジャケットを脱ぐとタトゥーまで。
爽やかな松坂桃李さんもいいですが、ワイルドな姿も素敵です。
本作では、夢に挫折して希望を弟に託す決意をしたジンと、歯科医師と音楽を両立させようとするヒデの苦悩や葛藤が描かれています。
そして、2人はいくつもの試練を乗り越えて夢をつかみ、音楽の力で厳格な父親の心も動かした。まさに「キセキ」の物語です。
心地の良い爽やかな感動に、心がスッキリとしますよ。
『彼女がその名を知らない鳥たち』(2017年)
あらすじ
15歳年上の佐野陣治(阿部サダヲ)と共に生活している北原十和子(蒼井優)は、下品で地位も金もない佐野をさげすみながらも、彼の稼ぎに依存し自堕落に過ごしていた。
そんな中、彼女は8年前に別れ、いまだに思いを断ち切れない黒崎に似た妻子持ちの男・水島と出会い、彼との情事に溺れていく。
ある日、十和子は刑事から黒崎の失踪を知らされ、佐野がその件に関係しているのではないかと不安を抱き……。
最低な男女の愛
沼田まほかるの人気ミステリー小説を『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』の白石和彌監督で映画化。
身勝手な女と、彼女に執着するさえない中年男の関係を軸に、究極の愛とは何かを問い掛けます。
とにかく、登場人物たちがみんな最低。ただ、キャスティングは最高です。
まず、佐野を口汚くののしりながらも稼ぎに依存する十和子役の蒼井優さん。
タチの悪いクレーマーっぷりが最悪。
さらには妻子持ちの水原との情事に溺れ…と超自己中女を見事に演じ切っています。
そんな十和子にいいように金を持っていかれながら、一方的な愛をぶつけまくる佐野。
不潔だし食べ方も汚いし、見ていて嫌悪感しかありません。
そんなえげつない役を好感度の高い阿部サダヲさんが完璧に演じていることに驚き。
そして、気持ち悪いエロさを存分に見せつけるのは、水原役の松坂桃李さん。
言うことはペラッペラだし、キスシーンの癖もすごい。
女を利用するただのクズ男なんですが、顔のかっこよさと垣間見えるセクシーさがずるい。
エロさと気持ち悪さの狭間を恐ろしいほどに表現しています。
はたして、なぜ十和子は佐野と一緒にいるのか?
その答えがわかった時、不覚にも涙があふれてしまいました。
クズな人間ばかり出てきますが、ぜひ最後まで観ていただきたい作品です。
『不能犯』(2018年)
あらすじ
都会のど真ん中で立て続けに変死事件が起こり、その現場には決まっていつも黒のスーツを着た男の姿があった。その男・宇相吹正(松坂桃李)は、“電話ボックスの男”とSNSで話題になっており、とある電話ボックスに殺人の依頼を貼るだけで必ず遂行されるとささやかれていた。
実際に標的は100パーセントの確率で死亡するが、その死因は病死や自殺、事故など、いずれも殺人が立証できないものだった。
警察はようやく宇相吹の身柄を確保して任意聴取を始める。宇相吹の能力にベテラン捜査官たちも翻弄される中、女性刑事・多田だけが彼にコントロールされないことが判明し……。
妖艶なダークヒーロー
集英社「グランドジャンプ」連載中の人気コミックを実写映画化。
思い込みやマインドコントロールでターゲットを殺害する「不能犯」の男と彼を追う女性刑事の対決を描いたサスペンススリラーとなっています。
松坂桃李さんが演じるのは、欲にまみれた人を死に誘っていく殺人犯の役。
まるで役に憑依しているかのような怪演ぶりに引き込まれます。
ニヤリと笑う不気味な笑顔には思わず鳥肌が…。
しかし、恐ろしさだけではなくセクシーさも兼ね備えているのが宇相吹の魅力。
絶妙な空気感をまとったこの役が務まるのは、松坂桃李さんくらいかもしれません。
人間の愚かさを実感させられる作品です。
怖いシーン…というか、グロいシーンもあるので、苦手な方はご注意ください。
『娼年』(2018年)
あらすじ
大学生のリョウこと森中領(松坂桃李)は、大学生活にも退屈し、バイトに明け暮れる無気力な毎日を送っていた。
ある晩、ホストクラブで働いている中学の同級生・シンヤが、客の御堂静香を連れてリョウがいるバーを訪れる。彼女は秘密の会員制ボーイズクラブ「パッション」のオーナーで、恋愛や女性に興味がないというリョウに「情熱の試験」を受けさせ、リョウは静香の店で働くこととなる。
「娼夫」という仕事に最初は戸惑うリョウだったが、女性たちひとりひとりが秘めている欲望の奥深さに気づき、そこにやりがいを見つけていく。
リョウは彼を買った女性たちの欲望を引き出し、そして彼女たちは自分自身を解放していった。
美しくも哀しい世界観
石田衣良の同名小説を、2015年に上演した舞台版が大きな反響を呼んだ監督・三浦大輔×主演・松坂桃李のコンビで映画化。
本作はR18+指定。
松坂桃李さんの体当たりの演技が話題となりました。
映画のほとんどが濡れ場。
「性描写に一切妥協せず」と監督が明言している通り、冒頭から予想を超える“本気”のシーンが映し出されます。
しかし、その映像はリアルでありながら幻想的。
まるで夢の世界へと引き込まれていくような美しさがあるのです。
リョウを買った女性客たちが抱える悩み、孤独、欲望には、多くの女性にとって共感できるポイントがあるのではないでしょうか。
そして、松坂桃李さん演じるリョウの内に隠された思いやドラマにもグッとくるものがあるはずです。
特別、松坂桃李さんのファンではないという方もぜひ観てみてください。
きっと彼の魅力に目を奪われてしまいますよ!
まとめ
爽やかなルックスと柔らかい雰囲気を持っていながら、クズ男や恐ろしい殺人犯役も見事にこなしてしまう松坂桃李さん。
特に最近では『娼年』での体当たり演技がかなり衝撃的でした。
これから、どんな役を演じるのか?どんな姿を見せてくれるのか?とても楽しみな俳優さんです。