魅惑のミステリー!東野圭吾・原作のおすすめ映画10選!

ミステリーをベースに、ラブストーリー、社会派ドラマ、ファンタジーと幅広いジャンルの作品を手掛ける小説家・東野圭吾さん。

『ラプラスの魔女』『マスカレード・ホテル』など、2018年から2019年にかけては6作もの作品が続々と実写映画化されています。

そこで今回は、東野圭吾さん原作の映画に注目!特におすすめの作品をピックアップしてご紹介していきます。

小説家・東野圭吾

1985年に『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタートさせました。

作家になってからはなかなかヒットに恵まれなかったものの、1998年『秘密』で一気に大ブレイク。

以後、2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞(小説部門)を受賞。

2009年には日本推理作家協会の理事長に就任し、2014年からは直木賞の選考委員となっています。

 

映画好きで映画監督を夢見ていたこともある東野圭吾さん。

作品の映像化に関しては大幅な脚色にも寛容。このことも映像化作品の多さにつながっているんですね。

『秘密』(1999年)

死んだ妻の人格を宿した娘と、彼女と夫婦生活を送ることになった中年男の愛の行方を描いたドラマ。

 

スキーバスの転落事故で、病院に運ばれた杉田平介の妻・直子と高校生の娘・藻奈美。

直子は息を引き取ったものの、意識不明だった藻奈美は一命を取りとめます。

ところが、意識が戻った藻奈美の体には直子の人格が宿っていたのです!

戸惑いながらも、世間的には父と娘として暮らすことになった平介と直子。

2人の奇妙な“秘密”の生活のはじまりです・・・。

 

映画化のみならず、ドラマ化や海外でのリメイクもされた名作。

見た目が娘の妻・直子に対して、愛を確かめることができない平介の苦悩と葛藤が伝わってきて胸が苦しくなります。

徐々に変化していく2人の関係性と、ラストにわかる衝撃の真実が見どころです。

 

穂奈美(直子)を演じる広末涼子さんの透明感と自然な演技が素晴らしい。

若くて初々しい雰囲気と色っぽいセリフのギャップが絶妙でドキドキしてしまいます。

『手紙』(2006年)

工場で働く20歳の青年・直貴には、刑務所に服役中の兄がいます。

弟の学費を手に入れるため強盗に入った家で、誤って人を殺してしまったのです。

そんな兄のせいで人生が狂わされ、夢さえも諦めてしまう直貴。

そして愛する女性との幸せまでもが脅かされた時、直貴はある決断を下し・・・。

 

兄弟愛が強いあまり、殺人を犯してしまった兄(玉木宏)。

ある日突然“犯罪者の家族”というレッテルを貼られ、世間から冷たい仕打ちを受ける弟の直貴(山田孝之)。

故意ではなかったとしても犯罪は犯罪。

いくら反省しても謝罪しても、罪が許されることはないのだと実感させられます。

 

山田孝之さんは、陰のある役が最高に上手い。

罪悪感や辛さ、怒りが行動や表情に表れていて、繊細な演技が光っていました。

 

あまりにも辛い現実の中に差し込む一筋の光。

そして、絶妙なタイミングで流れる小田和正さんの「言葉にできない」。

原作とは違うラストシーンに涙が止まらなくなります。

『容疑者Xの献身』(2008年)

東野圭吾さんの人気ミステリー「探偵ガリレオ」シリーズ第3作「容疑者Xの献身」を映画化。

テレビドラマ「ガリレオ」のスタッフ・キャストが集結しました。

 

顔を潰され指を焼かれるという残忍な殺人事件が発生。

内海刑事はいつものように天才物理学者で通称“ガリレオ”の湯川に助けを求めますが、被害者の元妻の隣人として捜査線上に浮かんだのは、湯川の大学時代の友人で天才数学者の石神でした・・・。

 

ポップな面白さのあるドラマ版「ガリレオ」とは違い、静かな雰囲気の濃厚なミステリーとなっています。

物語の主軸となるのは、湯川(福山雅治)でも内海(柴咲コウ)でもなく、堤真一さんが演じる石神です。

哀愁ただよう演技が見事!感情を爆発させるラストシーンは特に圧巻で、心が震えます。

 

ストーリーも、ほぼ原作通りに上手くまとめられていてよかったです。

最初から犯人がわかっているのにも関わらず驚かされるトリックが見事。

何度観ても飽きない名作です。

『麒麟の翼~劇場版・新参者~』(2012年)

東野圭吾さんの人気ミステリー「加賀恭一郎シリーズ」第9作の映画化。

2010年に放送された連続ドラマ「新参者」、2011年の単発ドラマ「赤い指」に続き、阿部寛さんが主人公の刑事・加賀恭一郎を演じています。

 

腹部を刺された状態で8分間も歩き続け、東京・日本橋の麒麟(きりん)の像の下で息絶えた男性。

容疑者の男・八島は逃亡中に事故に遭い、意識不明の重体に。

日本橋署の加賀恭一郎は事件を捜査するにつれ、関係者の知られざる一面に近づいていきます。

 

腹部を刺された男・青柳(中井貴一)はなぜ瀕死の状態で「麒麟像」を目指したのか?

この最大の謎を解く過程は一進一退を繰り返すのですが、最後までまったく飽きさせないところが秀逸。

命を懸けてでも伝えたかったメッセージがわかった時、強く胸を打たれて涙が溢れます。

 

劇中に登場する松坂桃李さん、菅田将暉さん、山崎賢人さんにも注目!

大人気俳優たちの豪華共演とフレッシュな姿は見逃せません。

『真夏の方程式』(2013年)

福山雅治が天才物理学者・湯川学を演じる「ガリレオ」シリーズの劇場版第2作。

 

手つかずの美しい海が残る玻璃ヶ浦で海底資源の開発計画が持ち上がり、その説明会に招かれた湯川は、宿泊先の旅館「緑岩荘」でひとりの少年・恭平と出会います。

やがて旅館の近くで男性の変死体が発見され、遺体の身元が「緑岩荘」に宿泊していた元捜査一課の刑事・塚原だということが判明。

地元警察は塚原の死を転落死として処理しようとしますが、現地入りした捜査一課の岸谷美砂は、塚原の死に不可解な点があることに気づき、湯川に事件解決への協力を依頼します。

 

子どもが苦手なのにも関わらず、少年のために事件に挑む湯川(福山雅治)。

いつもと少し違う湯川の姿が新鮮で面白いです。

 

重く暗い内容ではありますが、隠された事実や事件の全貌が明らかになっていく様は爽快。

湯川と少年がペットボトルのロケットを打ち上げるシーンは特に美しく、夏休みのワクワク感が少し蘇りました。

『天空の蜂』(2015年)

監督は、「SPEC」「20世紀少年」など話題作を多数手がける堤幸彦さん。

史上最悪の原発テロ事件解決に向けて奔走する人々の8時間のドラマが描かれています。

 

1995年8月8日、自衛隊用の最新大型ヘリコプター「ビッグB」が何者かにより遠隔操作されて動き出し、福井県にある原子力発電所「新陽」の真上で静止。

犯人は「天空の蜂」と名乗り、国内すべての原発を廃棄するよう要求。従わなければ爆発物が搭載された「ビックB」を原発に墜落させると宣言します。

「ビッグB」を開発した設計士の湯原と、原発の設計士・三島は、事件解決のために力を尽くしますが……。

 

8時間というタイムリミットの中で行われる攻防がスリリングです。

さらに、ヘリに取り残された子供が湯原(江口洋介)の息子であるという展開。

子供の救出劇はとても緊張感があって、まさに手に汗握るシーンでした。

 

CGを駆使したクライマックスシーンは大興奮必至の迫力。

圧巻のエンターテインメントと人間ドラマを味わうことができる大作です。

『疾風ロンド』(2016年)

「サラリーマンNEO」「あまちゃん」といったNHK人気番組の演出で知られる吉田照幸監督がメガホンをとった作品。

 

大学の研究所から違法な生物兵器「K-55」が盗まれ、研究所所長のもとに「人質は全国民。身代金3億円を用意しろ」との脅迫メールが届きます。

盗まれた生物兵器を秘密裏に探すよう命じられた、しがない研究主任の栗林。

何の手がかりのない中で捜索を始めますが、そこに「犯人死亡」の報せが。

犯人の遺品から、生物兵器の所在のわずかな糸口をつかんだ栗林は、ヒントとして浮かび上がった「日本最大級のスキー場」へと向かいますが・・・。

 

東野圭吾さん原作の映画の中では珍しく、コメディ要素がかなり強いサスペンスとなっています。

特別シリアスなシーンもないので、気軽に観るには最適。

生物兵器「K-55」の行方は二転三転…一件落着?と思ったらまた一騒動…といった感じで、テンポよく物語が展開していきます。

 

大島優子さんとムロツヨシさんの雪上チェイスは見ごたえあり!

スピード感があって、見ているだけで気持ちいいシーンでした。

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(2017年)

2012年。養護施設出身の敦也は、幼なじみの翔太や幸平と悪事を働いて1軒の廃屋に逃げ込みます。

そこは、かつて町の人々から悩み相談を受けていた「ナミヤ雑貨店」。

現在はもう廃業しているはずの店内で一夜を過ごすことに決める3人でしたが、深夜、シャッターの郵便受けに何かが投げ込まれたことに気づきます。

投げ込まれていたのは1980年に書かれた悩み相談の手紙で、敦也たちは戸惑いながらも、当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くことに。

やがて、この雑貨店と浪矢の意外な秘密が明らかになり……。

 

舞台は過去と現在が繋がる不思議な雑貨店。

現実に背を向けて生きてきた青年と悩み相談を請け負う雑貨店主の時空を超えた交流が描かれています。

 

西田敏行さんの演技は流石としか言いようがありません。

温かく優しい人情味溢れる演技が光ります。

雑貨店や街並みのノスタルジックな雰囲気も見どころ。

ファンタジーが好きな方には特におすすめの作品です。

『祈りの幕が下りる時』(2018年)

「新参者」シリーズの完結編。

映画「麒麟の翼~劇場版・新参者~」に続き、阿部寛さんが主人公の刑事・加賀恭一郎を演じています。

監督は「半沢直樹」「下町ロケット」「3年B組金八先生」など数多くのヒットドラマを手がけた福澤克雄さん。

 

東京都葛飾区小菅のアパートで滋賀県在住の押谷道子の絞殺死体が発見されました。

アパートの住人も姿を消し、住人と押谷の接点は見つからず、滋賀県在住の押谷が東京で殺された理由もわからず捜査は難航。

捜査を進める中で加賀は、押谷が中学の同級生で演出家の浅居博美をたずねて東京にやってきたことを突き止めますが・・・。

 

描かれるのは究極の親子愛。

想像もできないような人生を歩むことになった親子の姿があまりにも悲しすぎて、心が痛みます。

 

父との確執、母の失踪など、加賀自身の謎が明らかとなる部分も見どころ。

原作にも忠実で、ラストは涙なくしては見られない展開となっています。

『人魚の眠る家』(2018年)

東野圭吾さんが「映像化不可能」と予想していた作品を堤幸彦監督がメガホンをとり映画化。

 

2人の子どもを持つ播磨薫子と夫・和昌は現在別居中で、娘の小学校受験が終わったら離婚することになっていました。

そんなある日、娘の瑞穂がプールで溺れ、意識不明の状態に。

回復の見込みがないと診断され、深く眠り続ける娘を前に、薫子と和昌はある決断を下しますが、そのことが次第に運命の歯車を狂わせていくことに・・・。

 

何が正しくて、何が誤っているのか、正解のない問いに直面した夫婦の苦悩と葛藤に胸が張り裂けそうになります。

もしこの物語のような出来事が自分の身に起きたら…と想像すると、深く考えさせられました。

 

ただ純粋に悲しいだけではなく、次第にホラー調を帯びる演出が見事。

重く難しいテーマではありますが、観てよかったと思える極上のヒューマンサスペンスです。

2019年も勢い止まらず・・・

現在、木村拓哉さん主演『マスカレード・ホテル』が上映中。

最終興収50億円が見込める大ヒットを記録しています。

さらに、今年5月には『パラレルワールド・ラブストーリー』が公開予定です。

2019年も東野圭吾作品の世界観に酔いしれましょう。