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映画に触発された10つの犯罪とその事例。世界的に有名な悲惨な事件も…

映画という作品は、娯楽であり、芸術であり、人々の感性を大きく変える要因となり、人生をより豊かにしてくれる有意義なものです。

それとは反対に、人の考え方を悪い方向へ導いてしまうこともある危険な芸術でもあるんですよね。

実際に、映画鑑賞によって子どもへの悪影響が出ないように年齢規制している事実があります。

しかし、そのように配慮していても実際に犯罪の原因になってしまった映画があるんです。

今回は、映画が原因で起きてしまった事件を、悲惨な事件順にランキング形式でお話していきます。

10位 ザ・パージ:ジェームズ・デモナコ監督【日本未公開】

舞台は、経済が崩壊した後に現れた”建国の父”によって作られた近未来のアメリカ。
失業率は1%、犯罪率も著しく減少した安全な国になっている。
しかし、その裏側には恐ろしい仕掛けがあったんです。

その仕組みとは…

一年に一度だけ、犯罪が完全に許される法律「パージ」。
窃盗や暴力、殺人まで何をしても罪に問われることは無い。
もちろん警察や医療機関なども機能を成しません

そんな世界での物語です。

『ザ・パージ』が触発した事件

事件が起きたのは、2014年に第2作が公開される前。

アメリカのケンタッキー州ルイビルから「リアルライフ・パージ」を告げる投稿が拡散されました。
これは、高校生のいたずらであったことが判明し、殺人などの犯罪は起きていません。
しかし、警戒したその地域の人たちが言えに立て籠るという事態が発生。

この映画がリアルな世界観で起こっており、人々に衝撃を残す映画だったことからこのような事態になってしまったのでしょう。

9位 タクシー・ドライバー:マーティン・スコセッシ監督【1976年】

主演のロバート・デ・ニーロの代表作である映画。

ベトナム帰りの元海兵隊員トラヴィス・ビックル(ロバート)を中心に、都会の人々やビルの喧騒に囲まれながら生きるしかなかった、一人の若者の心の葛藤を描いた作品。

作中でビックルは議員の暗殺を企てるシーンがあったことで、ある事件を触発してしまったのです。

『タクシー・ドライバー』が触発した事件

この映画は、当時のアメリカ大統領であるレーガンの暗殺を企てた、ジョン・ヒンクリー・ジュニアに多大な影響を与えたとされています。

ヒンクリー曰く、議員暗殺を企てた主人公のように大統領を暗殺すれば、売春婦役で登場したジョディ・フォスターの関心を買おうと思ったそうです。
さらに、主人公と同じモヒカン刈りにするほど、この映画を、主人公ビックルを相当リスペクトしていたようです。

大統領暗殺を企てたヒンクリーは、非常に強い妄想をしていたことを”今作の一部を演じる”事で証明し、責任能力なしとして結局無罪となりました。

8位 ファイト・クラブ:デビッド・フィンチャー監督【1999年】

戦いを奨励し、”騒乱計画”を推進するタイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)は、カリスマ的な人気を博しました。

本作は戦いのカタルシスを演出し、男性を骨抜きにする社会に対する反抗を描いています。

『ファイト・クラブ』が触発した事件

2009年の5月にニューヨークの”スターバックス”前で爆発が起きました。

この事件を起こしたのは、『ファイト・クラブ』の主人公・タイラーのスターバックスを攻撃するシーン真似をした17歳の少年。
爆発被害は、店舗の窓を粉々に割り、歩道のベンチが壊れるというもので、犯行時刻が夜明けの三時だったことから幸い、ケガ人は出ませんでした。
犯行を犯した少年の自宅には、手作り爆弾の材料と本作のコピー、事件を報じた新聞の切り抜きなどが見つかっています。

以上の事件の他にも、オーストラリアでも0代の少年グループが、公園で”ファイト・クラブ”を開催し1人の死者を出すという事件も起こりました。

7位 時計じかけのオレンジ:スタンリー・キューブリック監督【1972年】

本作は、暴力の描写によって多くの国で公開禁止になった映画で、一般人が30年もの間観賞することが出来なかったほどの問題作。

作品内容としては、仲間と徒党を組んで街へ繰り出し、暴力行為を繰り返していたアレックス。
しかし、仲間に裏切られ警察に逮捕される。
そして、刑務所の中で彼を待ち構えていたのは恐ろしい「矯正プログラム」だった。

という感じで、前半の暴力行為を模倣した犯罪が何度か起こってしまいました。

『時計じかけのオレンジ』が触発した事件

『時計じかけのオレンジ』によって触発された事件は多数あります。

中でも最も悲惨なのは、少年グループが「雨に唄えば」を歌いながら少女を暴行した事件。
作中でもアレックスと仲間たちが同様な暴行行うシーンがありました。

このようにいくつもの事件を触発したので、キューブリック監督はイギリスにおいて自主的に公開を控え、アメリカでも一部の暴力シーンを差し替えています。
それでも、監督やその家族は映画の暴力性を非難する人々から脅迫を受けたそうです。

6位 マトリックス:ラリー&アンディ・ウォシャウスキー監督【1999年】

誰もがご存知、マトリックス。

戦闘シーンが多い作品ですが、本作が事件を触発している理由はその世界観にあります。
マトリックスでは、大手ソフトウェア企業に勤めていたプログラマーが、「この世界はコンピューターによって作られた仮想現実だ」ということに気づく所から物語が始まります。

このような”仮想現実”という世界観がいくつかの事件を触発しているんです。
そして、マトリックスが触発した事件の厄介な点は、

犯罪者が「仮想現実で起きた事件だ」と主張し、無罪になるケースが多かったことです。

『マトリックス』が触発した事件

マトリックスは、様々な事件を触発しています。

  • ルームメイトを殺害して内蔵を抜き取り、皮をはいだ状態で身体を切断し住居の周辺に放棄した事件。
  • 大家の教授の頭を数発発砲し殺害した事件。
  • ショットガンで父を7回、母を2回打って殺害した事件。

あのコロンバイン高校銃乱射事件の発端にもなっています。

そしてそのほとんど犯人が、責任能力が無いとして無罪又は施設へ収容されるという結果になっています。

5位 ダーティハリー2:テッド・ポスト監督【1974年】

前作の「ダーティーハリー」では、”警察でありながらも逮捕の為なら暴力を厭わない”という主人公の姿勢からアメリカの警察官に多大な影響を与えました。

その結果、”警官は、正義の為であれば悪人を撃ち殺しても良い”という心の病”ダーティーハリー症状群”を生み出したんです。

そんな前作の続編である『ダーティーハリー2』では、売り上げをごまかした売春婦が、見せしめのために元締めから排水管洗浄剤を飲まされるシーンがあります。

これが、事件を触発することに繋がりました。

『ダーティーハリー2』が触発した事件

アメリカのユタ州で、先ほど紹介したシーンと同じ手口の事件が発生しました。
強盗に入った3人のアメリカ空軍兵士が強盗に入った先で、人質に排水管洗浄剤を飲ませようとしました。
その際に拒んだ人質を殺害し、計5人の死傷者を出します。
公判では、『ダーティーハリー2』を見て殺害する方法を考えたと述べました。

4位 ザ・タウン:ベン・アフレック監督【2010年】

修道女の姿で銀行を襲う、ボストン・チャールズタウンの強盗団を描く犯罪スリラー作品。

この作品が事件を触発する原因になったのは、その鮮やかな手口。

そもそも登場人物たちは、強盗が多発する街チャールズタウンで暮らしているため強盗は日常茶飯事で、一つの証拠も残さない完全犯罪を行っていました。

そんな手口と登場人物たちの荒々しいライフスタイルがある事件の引き金となりました。

『ザ・タウン』が触発した事件

本作が触発した事件は、登場人物のライフスタイルにあこがれたブルックリンの一団が起こした62件の強盗事件。

一連の事件の被害総額は2,500万円にも上ります。

映画のように完全犯罪を行うことはできず、結局は捕まったわけですが、逮捕時に本作のファンであることを告白。

漂白剤でDNAを隠す方法や、電気系統を予め切って警察に連絡できなくするなど、犯罪の手口をこの映画から学んだ認めています。

 3位 ナチュラル・ボーン・キラーズ:オリバー・ストーン監督【1995年】

ジュリエット・ルイスとウディ・ハレルソンがW主演を果たした映画。
2人の恋人が犯罪者としてマスコミの脚光を浴びながら、殺戮を繰り広げる姿を物語にしました。

本作では、

  • 殺人を繰り返したカップルが英雄のように称えられる
  • 雑誌の表紙を飾ったり、Tシャツにプリントされる

など、殺人者や殺人行為を称賛するような表現が多くなされました。

このように犯罪を助長するような内容となっているため、アイルランドでは上映禁止、アメリカでも問題のあるシーンをカットして公開されることになりました。

『ナチュラル・ボーン・キラーズ』が触発した事件

本作と関連していると考えられているのは、少なく見ても5件。
その中にはコロンバイン高校銃乱射事件も含まれています。

コロンバイン銃乱射事件の犯人である、エリック・ハリスとディラン・クレボルドは、この映画のファンであることを認めています。
さらに、事件の計画を練る段階で「NBK」というイニシャルを使用しており、『ナチュラル・ボーン・キラーズ』がこの事件に影響を与えていることが確認されました。

ちなみに、この映画の監督であるオリバー・ストーン監督とワーナー・メディアはこの責任を問われ、少なくとも1件の訴訟を起こされています。

 2位 チャイルド・プレイ:トム・ホランド監督【1989年】

皆さんご存知の邪悪な人形チャッキーが、惨劇を起こす有名な映画。

人形には殺人鬼の魂が宿っており、チャッキーの持ち主であるアンディを殺そうとするというのがあらすじ。

基本的にはスリラー映画なのですが、作中で描かれた暴力が子供の暴力を触発するという議論を巻き起こしました。

チャイルド・プレイが触発した事件

本作が触発したとされる、90年代初頭のイギリスで2件の事件があります。

1つ目は、当時16歳のスザンヌ・カッパーが誘拐され、焼死体となって発見された事件。
この事件を起こした誘拐犯の1人は、犠牲者を拷問する前に「やぁ、僕はチャッキー。一緒に遊ぼうよ?」という劇中のセリフを口に出し、彼女を脅していたそうです。

2つ目の事件は、世界に衝撃を与えた最悪の少年犯罪としても有名で、事件を起こしたのは当時10歳の少年2人。
彼らは家庭環境が荒れており、生活環境が似通っていたため、意気投合して学校にもいかなくなりました。
そして、2歳の幼児を誘拐して性的暴行を加えた後、青い塗料をかけ鈍器で殴り殺しました。
その後、線路に遺棄して逃亡した事件。

これはチャイルド・プレイ3のラストシーンで、チャッキーが死ぬシーンを真似した犯行でした。

1位 スクリーム:ウェス・クレイヴン監督【1997年】

公開後大ヒットを記録した『スクリーム』はじめとして、幽霊のマスクで一躍有名となった「スクリーム」シリーズ。

本作の冒頭部分の以下のシーンが非常に衝撃的でした。

ケイシーは恋人のスティーヴが庭で殺害する様子を見せられてパニックに陥り、逃走したところを脅迫者につかまってナイフで刺される。
ケイシーの両親が帰ってきて見つけたのは、内蔵がえぐり出され、木にぶら下げられたケイシーの遺体だった…

さらに幽霊マスクというキャッチーなシンボルを生み出したのが災いし、本作の模倣犯を出してしまいました。

『スクリーム』が触発した事件

『スクリーム』が触発したとして有名な事件は2つあります。

1つ目は、二人の男がスクリームのマスクを被って、本作の冒頭シーンと同様のことを1人の少年に行おうと18回も身体を刺しました。
少年は死んだと二人の男は考え、彼を放置。
しかし、少年は肺に達する傷を受けながらも40時間耐え抜き、通行人に発見され生きたまま保護されました。

2つ目の事件は、1998年に起こりました。
16歳のマリオ・パディラと彼の従兄弟は、母親を48回も刺して刺殺した事件。
少年たちが「『スクリーム』と『スクリーム2』に影響されて犯行に及んだ」と語ったことから、マスコミは”スクリーム殺人事件”と報道しました。

最後に

以上が映画に触発されて起きた犯罪です。

これ以外にもいろいろな事件が起こっているはず。

映画というものは、私たちを興奮、感動させ、考え方にまで影響を及ぼしてきます。

これ程の影響力を持ったものは、そうそうないでしょう。

本記事で紹介したような事件が起きないようにも、年齢制限を厳しくしたり、ショッキングな作品を見る時は、安定した精神状態で観たりすることをおすすめします。