『君は月夜に光り輝く』 感想 なぜか幸せな気持ちに包まれる切ないラブストーリー

3月15日より公開された映画『君は月夜に光り輝く』。
永野芽衣さん×北村匠海さん×月川翔監督……ということで、これは期待せざるをえませんよね!
心温まるラブストーリーの感想を、早速レポートしていきたいと思います!

作品概要

第23回電撃小説大賞を受賞した佐野徹夜の同名デビュー小説を、永野芽郁と北村匠海の主演で映画化したラブストーリー。
メガホンをとったのは、『君の膵臓をたべたい』の月川翔監督。
不治の病を患う少女と、彼女が願うことを代わりに体験する少年の物語が綴られる。

あらすじ

高校生の岡田卓也(北村匠海)が出会った同級生の渡良瀬まみず(永野芽郁)は、不治の病である発光病で入院生活を送っていた。
細胞の異常によって皮膚が発光するその病気は、死が近づくにつれて光が強くなり、成人するまで生存した例はない。
卓也は、病院から外出が許されないまみずに代わり、彼女の願いを実行し、その感想を彼女に伝える「代行体験」を通し、人生の楽しみを覚える。
次第に2人の距離は縮まっていくが、卓也とまみずは避けることができない死の恐怖に襲われる。

※多少ネタバレ含みます

永野芽郁の透明感

不治の病・発光病で入院生活を送るヒロイン・渡良瀬まみずを演じる永野芽郁さん。
まず、彼女の圧倒的な透明感に驚かされます。

病室や学校の教室で、自然光に照らされたときの彼女の透き通るように白い肌が印象的。
美しくも儚い存在感にグッと惹き込まれました。

また、本作はまみずと卓也の会話で物語が進行していくので、永野さんの可愛らしい声が魅力的に耳に響き続けるのもポイント。
ずっと聞いていたくなるような癒しの声に聞き惚れてしまうこと間違いなしです。

代行体験

まみずが大切にしていたスノードームを卓也が壊してしまったことから、「代行体験」が始まります。
それは、病院から出ることを許されないまみずの “死ぬまでにしたいことリスト”にあることを卓也が代わりに実行し、まみずに報告するというもの。

現実的に考えると、なかなかの無茶ぶりです。しかも、相手は知り合ったばかりの女の子。

しかし、そんな「代行体験」をすんなりと受け止める卓也。
あまりに“普通のこと”のように代行体験をこなしていくので、この設定に不思議と違和感を抱かず観ることができました。

「パフェをお腹いっぱい食べてみたい」「徹夜で並んでスマートフォンを買ってきてほしい」という様々な願いで溢れたまみずのリスト。
卓也は言われたままに代行体験をし、まみずに面白おかしく話して聞かせます。

特に印象的だったのは、「ジェットコースターに乗ってみたい」という願いを叶えるために、卓也が代行で遊園地に行くシーン。
たった1人で来園した卓也は、“1人遊園地”を楽しむおじさん(ジャングルポケット・斉藤慎二)と出会います。
シングルライダー同士、ジェットコースターで隣り合わせになった2人。
さらに、卓也がまみずの食べたがっていた超巨大パフェ「初恋パフェ」を食べに行くと、そこでも再会してしまう…という展開です。

可愛い猫耳カチューシャをつけた青年とおじさんが、絶妙な距離感で巨大パフェを食べているショットがなかなかシュール。
ジャンポケの斉藤さん、ナイスキャスティングでした。

星空の下でのプロポーズ

本作は、とても美しいシーンが多かったのも特徴的でした。
とくにうっとりしてしまったのは、2人が病院の屋上でスーパームーンの天体観測をするシーン。

「5分だけロマンチックな台詞を言ってみて。」とまみずにお願いされた卓也は、ぎこちなくロマンチックな台詞を絞り出します。
さらに、まみずの「プロポーズしてみて。」という言葉に対して、卓也は思わず「まみずのことが好きだ。」と告白。

2人の初々しいやりとりが可愛らしかったのと同時に、幸せそうだけど切ないまみずの表情に、胸がギュッと締め付けられました。

悲しくも美しいラスト

ラストは、あまり感情を表に出さない卓也の涙にグッときました。

悲しくて切ない展開なのに、まるでハッピーエンドのように心温まる終わり方だったのがとてもよかったです。
ただただ泣かせようとする“お涙ちょうだい”モノではなく、「死と向き合うこと」に真正面から挑んだ世界観が好印象。
不思議と幸せな気持ちにさせられる、素敵な作品でした。

まとめ

今をときめく旬な2人の自然体の演技が光る感動作。
ファンタジーのような世界観に、大人も心温まること間違いなしです。
「余命モノ」の作品として苦手意識を抱いている方にもおすすめ。
美しくも切ないラブストーリーに、ぜひ心を委ねてみてください。